ジョン・カビラがお届け中、JK RADIO TOKYO UNITED。ここからの時間は、「電話リレーサービス EYES ON THE FUTURE」です。このコーナーでは、毎月最終金曜日に、聴覚や発話に困難のあるきこえない人と、きこえる人との電話を、通訳オペレータを介してつなぐ「電話リレーサービス」を使って、社会課題と向き合う団体の皆さんのアクションを発信します。

今日お話をうかがうのは、「耳が聞こえる子も、聞こえない子も、一緒にサッカーを楽しもう!」と活動する団体【サインフットボールしながわ】の植松隼人さんです。

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植松さんご自身も耳が聞こえないろう者です。今回は、「電話リレーサービス」で私の声を手話に通訳していただき、植松さんにお話をうかがいます。

それでは、電話してみましょう。

**電話リレーサービスからのアナウンス**
「電話リレーサービスです。耳のきこえない方などへ手話通訳を通してお電話します。双方のお話を全て通訳いたします。お繋ぎしますので、少々お待ちください。」

電話をかけると、このようなアナウンスがあります。では、植松さんにお話をうかがいます。まずは、植松さんについて。聴覚に障がいのある選手11名で行う「デフサッカー」の元日本代表監督として活躍され、現在はコーチも務めていらっしゃいます。そんな植松さんが代表を務める「サインフットボールしながわ」。デフサッカーのスクールではなく、聞こえる子と混ざり合って行われるサッカーの団体なんですね。

「聴こえない子と聴こえる子と一緒に手話べり(=手話でおしゃべり)をする空間を」というコンセプトのもと、サッカースクールとして活動を行っています。

具体的には、どのような活動をされていますか?

毎週日曜日に品川区内の施設で、サッカーとフットサルの活動をしています。現在は幼稚園児から中学生まで40名が在籍しており、聞こえない子どもが約8割、聞こえる子どもが約2割の割合です。

参加する皆さんからは、どんな声が届いていますか?

一部の親御さんからは、「サードプレイス(学校、家、サッカー)が見つかった」「手話で教えてくれる環境があって安心」「さまざまな学校の子供たちとの関わりが増えた」という声が届いています。

では、団体内でのコミュニケーションは、手話が主になるのでしょうか?

コミュニケーションの柱は「手話」です。他にも、口話やジェスチャー、作戦盤を使うなど、視覚的な情報を活用してやり取りしています。

これらの活動の先に描く未来のビジョンを教えてください。

今年は東京2025デフリンピックが開催され、多くの日本代表選手が世界一を目指しています。弊スクールもプロサッカー選手や日本代表を輩出したいと考えています。また、品川区から、聞こえない人と聞こえる人がもっと歩み寄れる社会にしていけるよう、発信していきたいです。

ちなみに、活動に参加してみたいというお子さんやご家族は、どちらから問い合わせができますか?

サインフットボールしながわの公式ホームページ、またはInstagramから問い合わせや申し込みが可能です。

植松さん、ありがとうございました。今回利用した「電話リレーサービス」は、聞こえる人(私)と植松さんとの電話を、手話と音声で通訳してくれました。この様子を動画に収録し、「みるラジオ」として電話リレーサービスの公式サイトで公開しています。ぜひサインフットボールしながわの活動と合わせて、チェックをお願いします。

サインフットボールしながわ