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全国の児童館が発信する、「じどうかんもあるよ」というメッセージに注目します。児童館...。利用された経験、ありますか?0才から18歳までの子どもたちが自由に来館して、安心して過ごすことができる児童福祉施設、児童館。

特徴としては、親の就労に関係なく、誰でも、いつでも無料で利用できること。そして、公的な資格を持った職員が常駐していて、困った時には相談もできるという「見守り」の機能があるんですよね。今も全国でおよそ4300もの児童館が 運営されています。

そんな児童館の現場から届けられているメッセージが、「じどうかんもあるよ」。これは、夏休み中・そして明けに向けて 生きづらさ...、心にしんどさを抱える子どもたちのために児童館という「第三の居場所」の存在を伝えるメッセージ、だといいます。

詳しいお話を、児童館や放課後児童クラブの支援をおこなう一般財団法人 児童健全育成推進財団、屶網良さんに伺いました。

この生きづらさを感じている子どもへのメッセージの発信そのものは、実は2015年から行っていて、この「じどうかんもあるよ」は2021年から、今年で5年目の発信になります。夏休み期間というのは、子どもたちにとって本当に自由で楽しい時間であるんですけども、その一方でいろんなリスクとか課題が顕在化しやすい時期でもあると言えるんじゃないかなと思ってます。学校がないということで、日常的に見守りが途切れてしまう子どもが出てきたり、友達に会えなかったり、孤独や不安を感じる子どもいると思います。あとは、家庭内で過ごす時間が増えていくことで、虐待とかネグレクト、育児放棄ですね、家庭内の問題が表面化しやすくなる時期とも言えると思います。安心して過ごせる居場所が少ないと、やっぱり悩みを抱えたままになってしまって、心が苦しくなってしまうこともあると思います。なぜ児童館なのかということなんですけども、児童館は子どもが自由に来館して安心して過ごすことができる児童福祉施設で、困った時には相談して助けてもらえる専門の職員がいます。全国の児童館を通じて、生きづらさを感じている子どもや命が危ぶまれる子ども、居場所がなく地域をさまよう子どもに児童館もあるよのメッセージを届けて、自治体の児童館主管課、各地域の関連施設、関係機関等へ周知を図りたいと思っているところです。

7月末から各地の児童館から発信される「じどうかんもあるよ」、、、そのメッセージの全文ですが、「じどうかんもあるよ。そっと 話を聞かせてよ。ほっと 一息ついてほしい。きっと 力になれるとおもう。じどうかんは ここにあります。」...と、小さな子どもたちでも理解できる、優しい提案が続いています。

家とも、学校とも違う、児童館という 子どもたちにとっての第三の居場所。ここには、大人からの評価はありません。子どもたちの「やりたい」を尊重し、対等な関係で寄り添ってくれます。

福祉が何かっていうのはなかなか説明が難しいところがあるんですけれども、私たちの研修でも言っているのは、福祉というのはひらがなで書くとそのまま「ふくし」ですけども、ごろ合わせで言うと「ふだんの 暮らしの 幸せ」これを支えているのが福祉の仕事ですよ。これは児童福祉であれば当然子どもたちの普段の暮らしの幸せを支えている、これが福祉の仕事ですよ、ということで説明ができると私たちは伝えています。

児童館は、いろんな目的があってくる子どもたちもいれば、ただぼーっとしたくて来る子どももいますし、特にそれをしていたからといって児童館はダメと言われることもないですし、1人で例えばピアノを弾きに行きたいなと思ってくる子もいれば、グループで来る子もいる。そういった利用の中で、同じ空間の中にいろんな学校、いろんな世代の子どもたちがいて、繋がりができていって、そういった子どもたちがまた地域に帰っていく、こういった繋がりができるのが児童館だと思っています。

「じどうかんもあるよ」、このキャンペーンは各地の児童館で展開されていきます。場所によっては、初めての利用者に向けた ウェルカムデーの実施や中高生の皆さんが利用しやすい時間帯を設けるなどのアイディアが発信されているようです。

詳しい情報は お住まいの地域の児童館のWEBサイトをチェック。そして周りの皆さん、子どもたち、保護者の皆さんでシェアしていきましょう。あらためて この時間は 一般財団法人 児童健全育成推進財団、屶網良さんにお話を伺いました。ありがとうございました。