今日注目するのは、2500グラム未満で生まれたリトルベビー(低出生体重児)とその家族を支援する【NPO法人pena】の取り組みです。厚生労働省によると、2022年の調査。生まれてくる子どもたちの 9.4%...、実に10人に1人が 2500グラム未満で生まれてきています。リトルベビーは発達や発育に配慮が必要となるケースもあるといわれるなか、保護者のみなさんは 不安を抱えながら 育児に取り組んでいます。こうした不安を共有できる 交流の場所。そして社会への啓発と、行政への働きかけをおこなっているのが、今日取り上げる団体、penaです。理事長の坂上彩さんも リトルベビーのお母さん。自分が出産、育児をおこなうなか、「こんな場所・制度があれば。」と理想だった社会を 仲間たちと一緒に生み出しています。

今年度から母子健康手帳が体重0グラムからかけるようになったんですけれども、それまでは体重1キロ未満の記録をする場所がありませんでした。
私の場合、2018年に24週4日、370グラムで娘を出産しまして、1000gになるまでには約2カ月半の日にちが必要でした。その2ヶ月半の彼女の娘の頑張りを母子手帳に書く欄がなかったり、発達の確認(何々はできますか)というものに関しては、全て「いいえ」に丸をすることで、頑張って生きている娘を否定しているような、そんな悲しみを持っていました。私が出産をしたことも認めてもらえないのではないかというような、これまでの生活でマイノリティ側になったような気持ちがあまりなかったもので、人に認められない、行政に認めてもらえないってこんなに苦しいものなのかというのを感じていたのは正直なところです。
活動のなか、神奈川県版のリトルベビーハンドブックを作成。また、直接授乳ができない親子のために神奈川県と連携して、搾乳(さくにゅう)しやすい環境を整備、普及をおこなっています。
そして普及啓発活動の一環で 先日の日曜日まで、川崎市役所を会場に 写真展を開催していました。そこでは多くの方に リトルベビーの存在。保護者が抱える不安と希望に 出会ってもらえたといいます。
「小さな赤ちゃんたちの生命力に感動した」でしたり、「ご家族の愛情の深さに胸を打たれた」。それから、「実は私もリトルベビーです」という大人になった本人のお声であったり、専門職の皆様から「NICU(「新生児集中治療室」)入院中の子どもたちが大きくなった姿が見れて嬉しいです」というお声をいただくことがあります。前回のその川崎の写真展でとても印象的だったのは、ご年配の方が「いつも高齢者支援を自分のこととして求めるけれど、もっともっと子育て支援、小さな赤ちゃんたちに寄り添っていかなきゃいけないね。教えてくれてありがとう」と言っていただいたことが、私はとても心に残っています。
いろんな団体、支援団体などとも活動、交流を続ける中で、言葉では表せないぐらいいろんな方たちがいるんだなというのを実感しています。社会には色々な子がいるのが当たり前であって、その当たり前が排除されず、それぞれに一緒に地域で暮らして、それぞれのペースで笑って過ごせる社会を実現していかなくてはいけないというのは、リトルビーに限らず、それぞれの課題を抱えている方たち全員に向けて社会が変わっていかなきゃいけないところだなというのは思っています。
団体名のPena、、、これはハワイの言葉で「絵の具」を意味します。個性が混ざり合い、社会に色をつけていく、、、そんな世の中を目指して、活動を続けているといいます。
リトルベビーの育児を頑張っているお母さん、お父さん。保護者の皆さん。不安を共有して、繋がる場所が 各自治体で生まれています。ぜひ一度 検索してみてください。そして【pena】をもっと知りたい。応援したいという方。
【NPO法人pena】