今朝は、現在クラウドファンディングをおこなっている【能登の酒を止めるな ~能登共同醸造プロジェクト~】に注目します。
2024年1月1日の能登半島地震を受けて、石川県の白山市で手取川/吉田蔵uを醸す吉田酒造店の吉田さんと私、camo株式会社のカワナの2人で立ち上げをしたプロジェクトです。これは、能登半島地震で被災した酒蔵と全国の酒蔵が共同でお酒を作っていくというプロジェクトです。今回の震災は、いわゆる奥能登という地域が主に被災をしたですけど、11の酒蔵がお酒を作って販売をしているという状況だったんですが、そのうちの2蔵が半壊。残りの蔵が全壊という形で大きな被害を受けました。で、全壊というとどういう状況かというと、醸造設備、販売所、住居と倉庫も含めた一帯がですね、全て地震によって、もうぺしゃんこになってしまったというような状態がありました。半壊という状態の蔵でもおよそ醸造がすぐに再開できるような状態ではなくて、なかなかこれをどうやって再建していこうかというところに震災発生直後は非常に困難があったというところですね。
お話は、【能登の酒を止めるな】を立ち上げた、camo株式会社の代表、カワナアキさんです。若手醸造家が集まる日本酒イベント「若手の夜明け」を定期的に開催してきたカワナさん。今回の震災では、カワナさんとも繋がりのある酒蔵も大きな被害を受けました。そもそも日本酒は、冬に仕込みがおこなわれるのでこの1月、、、お酒をこれから仕込んでいく、というタイミングでした。つまり酒が作れない=収入源が無い=生活が・文化が、止まってしまう...。
能登にある11の酒蔵支援、既存の銘柄を保ちながら、未来につなげていくために全国の酒蔵に 共同醸造(一緒に日本酒をつくること)を呼びかけます。
まずこのプロジェクト立ち上げて。私の繋がりのある蔵に企画書をわって投げて、で、みんなが電話かけてくれて、こういうことできる、ああいうことできるって言ってくれてたんですけど、その時にみんな共通して言ってたのは「他人事じゃないな」ということで、こういう時だからこそ、もう自分がちょっと無理してでも手伝いたいと、こんな時だからこそお互い様というので手を挙げてくれましたね。このプロジェクトやる時に、その東日本で被災を受けた蔵と話したんですよ。その時に彼が言っていたのは「このプロジェクトのことを話す時だけは、もう酒のことだけ考えられるように、そういった関係になるといいんじゃないですか」っていう風に言ってくれて。ものすごいたくさんの量は共同醸造というと作れないですけど、それでも酒造りをやめないということ。ある蔵元が言ってたのは「辞めないということを決められた、希望になったかな」という風に話をしてくれてそれは非常に良かったなっていう風には思ってますね。
こうしておこなわれてきた【能登の酒を止めるな】プロジェクト。これまでに2回のクラウドファンディング(共同醸造)をおこない、現在、第3弾が動き出しています。今回は日本酒の作り方をそのままに副原料をつかう「クラフトサケ」とのコラボレーション企画。こちらは2月6日まで受付中です。新しいチャレンジに挑みながら、これからの能登復興をみつめるカワナさん。その想いを最後にうかがいました。
私自身が考えて大事なことではあるんですけど、元に戻すのではなくて、より良い能登を作っていくための取り組みにしていかないといけないなとは思っています。そのために何をしなきゃいけないのかというのも優先順位をつけてるとこなんですけど、酒蔵ってやっぱり200年とか300年とか事業をされているので、向こう10年20年でも短いぐらいのスパンで皆さん家業を継がれているんですよね。で、能登は能登杜氏という酒づくりの責任者を担う杜氏さんたちの集団が生まれた土地でもあるので、いかにその能登杜氏の系譜を長期的に残していくかと、その中に酒蔵を位置づけられるかということを今考えていて、被災した各蔵の自立再建を視野に入れつつ、そこまでのアプローチを事業的にも財務的にもどう作っていくのかということを考えていく次の5年、10年なのかなという風に思っています。
今回ご紹介した【能登の酒を止めるな ~能登共同醸造プロジェクト~】クラウドファンディングはこちら
この時間は【camo株式会社】、カワナアキさんにお話を伺いました。ありがとうございました。
