【NPO法人マイフェイス・マイスタイル】の取り組みに注目します。
団体が向き合うのは、「見た目を理由とする差別や偏見などによって生じる問題」通称、「見た目問題」です。詳しいお話を【マイフェイス・マイスタイル】の代表、外川浩子さんに伺いました。
見た目問題っていうと先天的...、生まれつきのあざだったり、後天的...、やけど、脱毛、変形、欠損、事故とか病気などっていう理由は様々なんですけど、見た目に特徴的な症状がある人たちがぶつかる困難を「見た目問題」と定義していますね。わかりやすいところで言うと、道を歩いているとジロジロ見られたりとか、心ない言動を言われる。子どもであればいじめにそれが直結するというような問題がわかりやすいところではあるんですけど、それを元にして自己肯定感や自己効力感が下がる。最終的には社会が怖くなって断絶してしまうみたいな、そこら辺まで含めて「見た目問題」と考えていますね。
見た目に特徴があることで受けてしまう 差別、偏見。この問題は「一人ひとりの心持ち」ではなく「社会の構造」を変えることで解決できるのではないか、と外川さんは続けます。
私なんかがよく言うのは、例えばコンビニとかファーストフードとかで、顔に大きな赤いアザがある店員さんって見かけることってありますか?って皆さんにお聞きすると、まず皆さん「ない」っておっしゃるんですよね。でも、本来であればそういう人が店員さんとして働いていてもなんらおかしくないはずなのに、実際にはいないっていう。でも、そこに疑問は感じてこなかったと思うんですよね。だから、悪意がすごくあって排除しているっていうより、私たちと一緒に生活しているっていうイメージがつかないというか、気が付かなかった、疑問にすら思わなかった、みたいなことかなって私は考えていますね。共に過ごす時間っていうのが大事なんじゃないかなって思うところがあって。リアルで会えなかったとしても、画面を通じて当事者の人が話をしている、動いているっていうのを見てもらう。その見てもらった時間があるっていうだけでも違うんじゃないかなって。
この想いから【マイフェイス・マイスタイル】では社会に うまく溶け込めない当事者のサポートのほか、「見た目問題」を啓発し、理解を促す活動を継続的におこなっています。その取り組みのひとつが、多くの皆さんが問題と向き合い、語り合える場となる「見た目問題」当事者をモデルとした 写真展の開催です。
写真展に足を運んでくれる方たちといろんな話を会場ですると「来てよかったです」とか「すごく面白い」とか、単純にそういう言葉を口にされる人が多いなって思うんですね。で、そういう感想を持ってくださるのは、実は当事者の方たちも結構いらして。写真展に来てモデルになっている当事者の人たちの写真を見て「すごく楽しそうですね。」「こんな風に笑っていいんですよね」「人生楽しんで全く問題ないよってモデルの皆さんから言ってもらっているみたいな感じがして嬉しいです」って言ってくださる当事者の方、結構いらっしゃるんですよね。同じ当事者の人から、「大丈夫だよ」「楽しく一緒にやっていこう」って言われるっていうことが良いのかなっていう、、、どっちもなのかなって。当事者の人たちにも楽しんでほしいし、そうじゃない人たちにも一緒に楽しんでほしいし。で、同じ空間で語り合ったらきっと楽しいことがもっと増えていくよ、みたいな。そういったことが伝わってほしいなって思っています。
誰もが自分らしい顔で、自分らしい生き方を楽しめる社会を目指して活動を続ける【NPO法人マイフェイス・マイスタイル】。
より詳しい情報は、団体のオフィシャルサイトをご覧ください。そして、見た目が理由で少し息苦しさを感じている方。ぜひ、団体と繋がってみてください。