今朝は、岩手県盛岡市を拠点に「ねこもひとも、しあわせになろう!」をテーマに活動する【​認定NPO法人 もりねこ】に注目します。今年で活動10周年を迎えた もりねこ。保護猫と新しい家族をつなぐ 保護猫カフェや 診療所、老猫ネコ専門のケアホームの運営をおこなっています。

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「もりねこ」の代表、工藤幸枝さんは幼い頃からネコが大好き!そんなネコのために出来ることを探すなかで殺処分の現状、飼育放棄や多頭飼育崩壊といった悲しい現状を目の当たりにしてきたと言います。そんな街で悲しむネコがゼロになるよう、地域の人々、そして行政に働きかけを続けました。

保健所の方はやっぱり最初、私たちの活動が始まるまでは諦めてしまってた方がすごく多くて、「どうせ病気の子だったりとか、飼い主が見つからない」とか、「生まれたての子猫はミルクをあげなきゃいけないからどうせ育てられない」とか、諦めが続いて殺処分しかないみたいな状況になってしまってたんですけれども、一緒に頑張りましょうと励まし合いながら、1匹でも状況を良くしていけるように、例えば病気の子だったらケアする場所を私たち提供するので、治療してから譲渡しましょうとか、子猫もミルクあげる手伝いをするので、ボランティア募集しながら少しでも命つなぐようにしましょうっていうのを話し合いながら頑張ってきてるというところですね。今までなかなか諦めがちだったとか、どうせできないなっていうところが、一緒に頑張ろうとか。例えば今、猫エイズっていうウイルスがあるんですけど、その子たち、私たち一生懸命保護していく中で、今まで殺処分の対象だった猫エイズの子たちを保健所ではもう今は殺処分しないし、そういう対象じゃありませんよって明言してくださって、譲渡までしてくれるようになったので、すごく社会が変わったなっていうのを実感しております。

お話にあった働きかけが功を奏し、盛岡市内では2017年からネコの殺処分はゼロを継続されているといいます。ゆくゆくは岩手県内、そして全国のネコの殺処分ゼロを目標に活動する「もりねこ」。より良い未来をつくるため、これからも活動は続きます。

福祉との連携が今私たちにとって大きな課題だなと思っておりまして、やっぱり多頭飼育崩壊に陥る原因っていうのが人間の福祉の問題につながっていると思うんですね。例えば、貧困だったりとか高齢化だったりとか、何か病気を抱えてしまって周りに助けを求められない状態になってるとか。逆に福祉の方も介入したところで動物はどうしたらいいかわからないっていう方がすごく多くて、かわいそうだと思っても自分の仕事としては見て見ぬふりしかできない状況なんですっておっしゃる方も多いので、私たちも今そこをどうやって行くか1番手探りで探しているところではあるんですけれども、やっぱり地域社会全体の問題としてこういう問題があるんだなっていうことを知って広げていってもらうのがまず第一歩かなと思っております。猫ってワンちゃんよりもどうしても家の中で飼育するので、外になかなか情報が伝わりにくかったりするので、日頃のご近所さんとの会話の中で「うちで猫ちゃん飼っててね」っていう話だったりとか、そういう繋がりをどんどん強くしていくことで、何があっても困らないというか、サポートできる方がどんどん増えていった方が猫にとっても本人にとっても幸せなことだし、安心だと思うので、そういう繋がり大事だなとすごく思っています。動物を不幸にしないように、動物の命大切だなっていう意識がもっと上がっているといいなと思います。

環境省の発表によると、令和4年度に全国で殺処分されてしまったネコは、9,472頭にも登るといいます。ネコだけでなく、一緒に暮らす動物たちも、人も幸せな未来の暮らし方。家族で、地域で、話し合ってみませんか?

そのヒントになるかもしれません。「もりねこ」のサイト、ぜひチェックしてみてください。【​認定NPO法人 もりねこ