年度末、、、この3月は自殺対策強化月間、でした。そこで今朝は、「死にたい」「消えたい」と考える方を支援し続けるNPO法人 自殺対策支援センターライフリンクの取り組みに注目します。団体では「つながり」をキーワードに365日対応していただける電話相談、チャット、SNSの窓口を設けています。

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色んな悩みや課題を抱えて追い詰められていくと、もう死にたいという気持ちしか見えなくなってしまってる。で、そうした時に、その死にたいという気持ちにいた 背景に、どんな悩みや課題があるのかっていうようなことをお聞きしていく中で、 実は死にたいわけではない、この辛い気持ちから逃れたいと思っていたんだと、実は生きたいと思ってたんだっていうようなことの気づきをご本人が得ていくっていうことがままあります。ですので、死にたいという気持ちをご本人と一緒に向き合いながら、それを通じて本人も見えなくなっている行きたいという気持ちに気付きで、気付いた後はそれを実際に実現するためにどうすればいいのか実務的な、具体的な支援にまでつなげていくっていうようなことを一連でやっています。

お話は、ライフリンクの代表、清水康之さんです。多くの人から寄せられるSOS。ただ、そのSOSの声を上げることすら難しい若者も たくさん存在します。そんな若者たちに向けて、「消えたい」想いと向き合うWebサービスをこの3月に立ち上げました。サービス名は「かくれてしまえばいいのです」。

なかなか身の回りの人に対して死にたい、消えたいという気持ちを伝えることができない。伝えようとしても否定されてしまったり、生きてれば楽しいことがあるよっていう風なことで交わされたりしてしまいかねない。なかなか子どもや若者がこう自分の消えたいという気持ちを吐き出す場も吐き出す機会もないというのが現状だと思うんですね。なかなか相談には繋がれなくても、この場に隠れることによって、その死にたい気持ち、消えたい気持ちをやり過ごしたり、あるいはそうした気持ちと向き合うきっかけを得たりっていうようなことのこう体験がしてもらえればと、そういう思いがありました。

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サイトを開くと、マントを被った若者がひとり。これが自分のアバターです。近くには「むかんけい ばあちゃん」という女性が立っています。ばあちゃんに話しかけると、、、隠れ家に案内されます。なかには、、、匿名でつぶやかれる「しんどい気持ち」の数々。そんな辛いを"かつて"抱えていた大人たちの声。いろんな人と繋がり、しにたい気持ちと向き合い、やり過ごすヒントが詰まっています。

しんどい気持ちから逃れたいと言った時に、死ななくてもいいんじゃないかと、死ぬ前に隠れるっていう選択肢があるんではないか、この世がしんどいからあの世に行かなければならないのかと。決してそうではなくて、この世でもなくあの世でもない、その世みたいなですね、そういう場を作る必要があるんじゃないかというようなことで、隠れてしまえばいい。死にたい、消えたい、そうした気持ちになったからといって決して死ぬ必要はなくて、まずはもう本当に隠れてしまえばいいんだと。あの世に行かなくても、この世ではないその世があって、 それがこのサイトにおいて私たち実現しているつもりですので、本当に駆け込んで隠れていただいて、この隠れ家を参加する方たちにとって心地がいい場所に一緒に作っていければなと思っています。

むかんけい ばあちゃんは、たくさんの小話を聞かせてくれます。そして、隠れ家を出る時、こう声をかけてくれるんです。「決心するのも、元気になるのも 今日じゃなくていいんだよ。」 いまが辛い人。ぜひ隠れ家に隠れてみてください。

ライフリンクが運営する「かくれてしまえばいいのです