今朝は、【認定NPO法人 キドックス】の取り組みに注目していきます。『キドックス』...、こちらは造語です。キッズとドッグで、キドックス。茨城県を中心に、保護犬と、引きこもりや不登校の子どもたち・若者たちとを繋ぎお互いに社会と繋がるキッカケを生み出しあっています。

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まず、犬の9割は行政施設からで、キドックスではドッグシェルターの施設を持っているんですけど、キャパシティが15頭しか入らないのでそこで譲渡で空きが出たらそこから保護をしていくというような流れになってます。ほとんどが野犬で、人を見たことがないとか、本当に野良犬で人にちょっと殴られていたみたいな、そういう子たちもいたりするので、ほんとにもう基本的に怯えていて、最初隅っこに固まって人を見るとずっとブルブル震えているみたいな状態から始まるので、それが逆に子どもたちにとっては、過去に自分もそういう気持ちだったっての想像して、犬にとってどういう関わり方をしたら怖くないかっていうのが、不登校とか引きこもりの子たちだからこそ理解できる部分があるんですよね。なので、気持ちに寄り添って、ちょっとずつ変化を促していくっていう関わり方を、みんな優しくしてくれるので。さらに、犬が尻尾を振るようになったりとか、その担当していてる子に懐いたりっていう変化も、犬ってすごくわかりやすいので、あの子供たちも通う中で、やりがいというか、あの自分がこの犬の成長を助けたんだっていう実感につながりやすいのかなっていうのは感じています。

お話は、キドックスの代表理事、上山琴美さんです。保護犬たちは、子どもたちのために。子どもたちは、保護犬たちのために。アメリカを始め各国で取り入れられている動物介在活動に取り組むキドックス。その循環を生み出す大きなキッカケとなっているのが、「保護犬と出会えるカフェ」、キドックスカフェです。

子どもたちや若者たちはいろんなケースがあるんですけど、最近多いのは一昨年の4月にヒューマンアニマルコミュニティセンターキドックスっていう人と動物の交流拠点っていうのを立ち上げたんですけど、そこにドッグシェルター&保護犬と出会えるカフェっていうのを併設していて、そこに遊びに来てみて「ここ、子どもの居場所支援もやっている」とか、「若者支援もやっているんだ」っていうのを、窓口でして、そこから「活動に参加したいんです」みたいな流れが最近は結構多いですね。今、子どもたち向けには、子ども食堂を開催していたりして、そこから定期的なつながりができたりとか、小中学生向けのボランティア活動で保護犬たちのお世話をしていこうみたいな活動があるんですけど、そういうところでまず気軽に参加してったりするっていう流れができていますね。で、よりもう一歩深く活動に参加したいって子は、去年の12月からちょうど始めたんですけど、フリースクールっていう形で、定期的に通所している子も中にはいます。18歳以上の子になると、あんまり学校に通っていたりとか、他の居場所がなかったりする子が多いので、基本的には通所の支援をやっていて、就労支援のプログラムっていうのをちょっと実施したりとか、ちょっと年齢に合わせてその子のニーズに合わせたプログラムができるように設計をしています。

一緒に成長しあえている実感が、保護犬に、子どもたちに、社会とつながる勇気を芽吹かせています。こうした取り組みの先、キドックスが見つめる未来のビジョンとは?

最終的には子ども・若者も保護犬もそうですけど、背景には私はやっぱり孤立っていう社会問題が隠れているなと思っていて、やっぱりみんな何かこう問題を抱えたときに、誰にも相談できないとか助けてって言えないっていう、そういう状態が長期化すればするほど、どんどん問題が複雑化していくなと思っていて。なので、いかに早い段階で、何か問題が起きた時に誰かに相談したり、逆に「困っていますか。」って周りの人が助けてくれたりっていうお互い助け合える社会をどう作るかっていうのがすごく大切だと思っているので、人と動物も孤立しない社会を作るために、これからも様々な今やっている事業をどんどん広げていきつつ、茨城のみならず他の地域にも活動を広げていきたいなと考えています。

みんなが繋がりあえる社会のヒントを提示してくれているキドックス。お話にあったキドックスカフェは、茨城県つくば市 下広岡で営業しています。こちらは、どなたでも利用可能です。売上のすべてが、団体の活動に活かされる仕組みとなっています。また、団体では寄付も募っています。より詳しい取り組みについては団体のウェブサイトをご覧ください。

認定NPO法人 キドックス