今朝は、全国のお母さんたちを支援する団体、【NPO法人リスニングママ・プロジェクト】の取り組みに注目します。

足立:私たちリスニングママプロジェクトというのは、オンラインで子育て中の方のお話を聞くことで、子育て中の方を応援する子育て当事者によるボランティア団体になってます。利用対象者は、妊婦さんから小学生までの子育てをしているお母さんです。お話を聞く人は中学生までの子育てをしてるお母さんで、子育ての当事者同士となってます。

高橋:実際やってみると、子供に対しても夫に対しても話せなかった怖さですとか、これからの不安などがやっと話せた。っていう感じで出てきて、話すうちに皆さんだんだん元気を取り戻していかれるのがとても印象的で、これはちょっと1人でやってる場合じゃないなと思ってプロジェクト化しようと決意したのが始まりです。

お話は、リスニングママ・プロジェクトの代表・足立さとみさんと、発起人の高橋ライチさん。お母さんたちの悩みや、聞いてほしい声に耳を傾ける...傾聴サービスを展開していますが、代表の足立さんは、この取り組みに支えられた当事者でもあります。

足立:当時私は、会社員をしていまして。平たい言葉で言うと、自分の弱さを出す場所がどこにもなくて怖かった、悲しいとか、もう何がなんでも頑張らなきゃいけないって思ってる時に「頑張ってます」はお話ししやすいんですけど、すごく怖くて足が震えてるんだよっていう話はちょっと他ではどこでもできなかったんですね。もうそこをまず話をしてみたら、弱くてグラグラして全く動けなくなりそうになってた自分にも気が付くし、頑張れている自分にも気が付くし、という形で、足元が整っていった感覚がありまして。お母さんだからしっかりしなきゃっていう以外に弱い自分をちゃんと見つめ直して、その上でちゃんとするようになったんですね。だからやっぱりその頑張らなきゃ以外の部分もちゃんと自分で確認できた、抱きしめ直せたっていうのが、母親としてもとてもその子どもに対する接し方の時に安定につながったのではないかなと思っています。

家事、育児、パートナーとの出来事...全国から届く声に耳を傾けて、共感して、一緒に並んで走っていく。最近では国内はもちろん、海外で暮らすお母さんたちからの問い合わせも徐々に増えてきているといいます。

足立:このようにお話を聞いてもらうと、役割ではなく、私っていう人間がちゃんと話をする時間が持てるということなので、お母さんたちが皆さん健やかな気がしています。特別な人間ではない私たちができているのだから、もっともっと多くの人に見てもらいたいな、知ってもらいたいなという気持ちでいっぱいです。

私たち、子どもを育てるのは、お母さんだけじゃなくて、保育園だったり、学校だったり、地域だったりも、みんなで育てていくものだと思っているので、保育園や学校向けの講座もやってるんですね。誰かがしんどい思いをしてたら、その気持ちを聞ける。誰かが嬉しい思いをしてたら、それを分かち合える。一緒に喜べる。そんな聞き方ができるように、聴き方の講座もお伝えしながら、そして聞くという活動も広げていきたいなというふうに思ってます。

不安で押しつぶされそう。ちょっとモヤッとすることがある...声を聞いてほしい。...リスニングママ・プロジェクトでは10月いっぱいまで受付枠を増やして お母さんたちの声を聞き入れています。ウェブサイトで予約を受付中、利用は無料です。これからお母さんになる、妊娠中の方もご利用いただけます。

【NPO法人リスニングママ・プロジェクト