今朝は【NPO法人 こげら会】の理事、森川治彦さんにお話をうかがった模様をお届けします。
【こげら会】は 2003年から障がいがある皆さんの移動支援・行動援護をおこないつつ、この活動に従事される 移動介護従事者、通称「ガイドヘルパー」の養成講座を実施しています。
ガイドヘルパーはいわゆる外出支援と呼ばれるものです。なんでガイドヘルパーが必要かというと障がいに限らず社会参加、お出かけしたり遊びに行ったりするとこに困難がある人たちが世の中にはいらっしゃるんですよね。例えば車いすの方。車いすの方がお出かけするとなると、自分で動かせる人もいますけども押していただく介助者、これもガイドヘルパーなんですね。あとは視覚障がいがある方であったりとかいう方もですね。そういったヘルパーさんと一緒に外出したりすることがあります。そういうのが主に大きく見たガイドヘルパーです。
我々が主に受け持つのが、いわゆる知的障がいと呼ばれる障がいを持っている方なのですが、一口に「知的障がい」と言ってもいろんな方がいらっしゃるんです。例えばご自分でお出かけする場合お金を使うものなので、金銭管理であったりとか、そこにちょっとサポートが必要であったりとか、目的地に電車の乗り換えとかをしていくわけなんですね。あまり得意でない部分があるというところの部分が、社会参加上の困難であったりバリアになったりするので、そこの部分を最低限フォローしながらお出かけをアシストして、いろんなことを楽しみに行ったり、美味しいもの食べに行ったりと余暇支援をしているのがガイドヘルパーと思っていただければ良いかと思います。
例えば、自分を傷つけてしまう行動をおこしてしまう方や、周囲の皆さんを驚かせてしまう可能性がある行動をしてしまう「強度行動障害」の皆さんもこげら会の支援の対象です。こうした行動の根本には、社会とうまく繋がれないことへのストレスである場合も 少なくありません。こうしたみなさんとガイドヘルパーとが一緒に出かけることで、本人の意志を「実現していく経験」となり、問題とみなされるような行動が減っていくといいます。また、障がいがある人が街に出ることで障がいへの理解に繋がる。違いを認めあえる社会に近づくのでは、、、と森川さんは続けます。
人間って社会性のある動物ですから、社会に参加しないと、自分の思いって実現しないですよね。その中で障がいがあろうがなかろうが、助け合わなければ絶対に生きていけないわけであって。で、障がい者ってよく言われますけど、結局、定型発達の人間にしても助け合いながらいろんな仕事をしてますよね。
要は、障がいがあるってみなされている人って、その助けてもらう度合いが、ちょっと普通の人より多めってぐらいの人なんですね。だから助け合うことに変わりがないので。そして助け合うためには社会に出なきゃいけないので、そうしていくと、本人の思いも実現していくし社会全体のそういった幸福度も上がっていく。障がい者がどんどん社会に参加していくことが社会を変えていくっていう風に僕は信じてます。
専門知識が必要となる移動介護従事者、ガイドヘルパーの数は現状、まだまだ足りない状態です。それでも徐々に、その認知は広がってきているとか。ガイドヘルパーが必要なご家族、お知り合いがいらっしゃる場合は、ぜひ一度 お近くの相談支援事業所へ。
また、ガイドヘルパーというお仕事に関心をお持ちの方。【こげら会】を始めとした支援団体の扉をノックしてみてください。
お話は【NPO法人 こげら会】の理事、森川治彦さんでした。
ありがとうございました。