今朝は、群馬県内で高齢者と若者を繋ぐ事業をおこなう【NPO法人 ソンリッサ】の活動に注目します。ソンリッサ、、、スペイン語で「笑顔」を指します。高齢者を始めとする街の皆さんが"笑顔"で毎日を過ごせるようにと現在の代表・萩原涼平さんが22歳の時に立ち上げた団体です。
私たちがまず1つ大きな課題だと思っているのは、一人暮らし高齢者の4割は2、3日に1回しか会話をしていないという国のデータがありまして。コロナ禍によってコミュニケーションが取りづらくなって、引きこもりになった方がかなり多数いました。今、介護保険ですとか様々な制度のサービスでは届かずに、家で一人ぼっちで、誰とも会わず、誰とも話さず、社会とか他者から興味、関心を持たれていないという高齢者の方が日本全体にたくさん居て、今も増え続けているという状況に対して、当法人はアプローチをしています。 孤立・孤独をその人が準備不足だったんじゃないかとか、個人主義みたいなところもある中で、でも私がやっぱり高齢者の方からいろんな話を聞いてきたりとか状況を聞いていくと「これは自己責任じゃないな」って思ってですね。本当に突発的なことだったり、いろんな偶然が重なって孤独に陥ってしまう。その中でも、繋がりは本当に持ちたいんだけれども、でも現状仕方がないんだよねって諦めてしまうっていう声をたくさん聞いてきたので、地域全体を巻き込んで少しずつ他者に興味関心を持って繋がりを作れるようなま社会にしていきたいなと思っています。
群馬県内にお住まいの皆さん、およそ3人に1人が65歳以上の高齢者というデータもあります。これまでの街を形作ってきた皆さんと、萩原さんを始めとする これからの街を築いていく若者をマッチングさせて、一緒に未来を作っていきたい。その想いから、見守りサービス「Tayory(タヨリー)」をスタートさせました。
なかなか外との接点を持てなかったりとかコミュニケーションが取れない高齢者の方々に対して医療、福祉の専門職や福祉に想いを持った/研修を受けた若いスタッフが定期的に訪問することで、その方の思いや課題を汲み取りながら、日々の生きがいや社会との接点につなげていくサービスです。私たちのスタッフを『まごマネージャー』と呼んでいるんですけれども、本当に孫のような関わりで対等に話を聞いていったりとか、その方の興味・関心だったりとか想いに寄り添っていくような関わりを通して、例えばお孫さんとのLINEを目標にスマホのサポートをさせていただいたりとか、簡単な健康相談に乗らせていただいたり。一緒に旅行計画を作成したり、一緒に公園に散歩に行ったり。様々な取り組みをその方と一緒に話しながら実施していく。そして、遠方に離れて暮らすご家族にはレポートですとか、健康状態などを丁寧に詳細にまとめてですね、お送りしております。
行政の保障では手が届きにくい、それぞれの「生きがい」に寄り添ってきたソンリッサ。団体設立から6年、街に暮らす皆さんが関わりあえる社会を目指し活動を続ける萩原さんですが、笑顔を増やすため「小さなおせっかい」をもっと広げていきたいと話します。
やっぱり僕は、NPOをやっていく上で1人1人が、ちょっと寂しそうにしてたりとか、元気がない高齢者の方が居た時に、一声、声かけられるかっていうのが、やっぱり大きいかなと思っていて。それが1年に1回でも、1億2000万人いるので、1年に1回声かければ、1億2000万回、声がかかるというようなインパクトにもなりますので。1人1人が、ほんとに余裕のある時でいいので、ちょっと困ってる人とか、ちょっと寂しそうにしてる人がいたら、一声かける。それが、ちょっとお節介かもって思っちゃったりとかすると思うんですけど、そこで一歩踏み出すって積み重ねでしか社会って変わらなくて、どうしても対象者に事業を実施していくだけでは本質的には解決しないのかなっていうのが思ってます。
困った時に支えあえる社会を目指すソンリッサの取り組み、詳しくは団体のウェブサイトをチェックしてください。