今朝注目するのは、新宿を拠点に 日本中に音楽を届けるNPO法人みんなのことば のアクションです。

私たち「みんなのことば」は、音楽で子どもの心を育てるという活動しているNPO法人です。プロの音楽家と一緒に参加型のクラシックコンサートやプログラムを幼稚園、保育園、子ども園などの施設とか、あとは小中高、特別支援学校などでおこなっています。私たちのコンサートは「静かに聞きましょう。」っていう約束は一切なくて、子どもたちが自由に反応できるコンサートです。特に小さい子どもたちって、反応=表現と私たちは考えているので、その表現をより引き出すように、そこに対して共感を送りながら演奏を届けて、さらにまた子どもたちの反応を引き出すっていうような、コミュニケーションを大切にしているコンサートを届けています。

お話は、NPO法人みんなのことば・代表理事、渡邊悠子さんです。元々、パーティー会場に音楽家を派遣、コーディネートするお仕事をされていた渡邊さん。「もっともっと多くの人に、音楽のワクワクを届けたい。」そのための手段を模索するなか、当時のコロンビアの大統領の言葉に出会いました。

コロンビアの治安を回復するために音楽学校や音楽学部を国内に増やしていく政策を掲げていたんですけど、その時のスローガンが「楽器を手にする子どもは、武器を手にしない」という言葉だったんですね。 確かに肌の色や目の色が違っても一緒に音楽を楽しむことができて、一緒に音楽を楽しんだ相手を殺めようとは思わないと思って。音楽を楽しむ心だったり、ワクワクする心を子どもたちの心に撒いていくっていうことが、平和に繋がっていくって、すごく感じたんです。

そして、2009年3月「みんなのことば」発足。2012年には この番組、このスタジオで、お話を伺う機会を頂いたこともあります。その後、10万人を超える子どもたちに音楽のワクワクを発信!そして今月には、発足14周年を迎えました。

ご家庭では体験活動の機会が少ないお子さんも、施設とか学校だと出会うことができるっていうのがあります。 例えば、以前にある保育園さんでコンサートをお届けした時の話。お迎え時間でのコンサートだったんです。保護者がお迎えに来るんですけど、園長先生が「ほら聞いていって」と保護者に座ってもらっているんですよね。子どもたちは前の方でコンサートで歌ったり、手叩いたり、盛り上がっているんですけど、後ろの保護者席ではちょっとほっとしたりとか、涙を流したりとか、微笑ましそうに見ていたりとか。そんなコンサートでした。

終わった後で、園長先生がおっしゃったのが、「こういうコンサートで子どもが楽しむ姿を見てもらったり、一緒の体験をすることで親子で会話したり、こういう機会が虐待の抑止力になるんです。」って言われたことがあるんです。なので、いろいろな施設に届けるっていうのがすごく大切だなって思うんですけど、予算がないっていうのが現実なので、私たちの活動に賛同してくださる方からご寄付をいただいて、施設の予算をサポートするっていう形で、家庭環境とか教育環境にかかわらず、全ての子どもに心を育てる体験の機会を提供できるように活動しています。

金銭的にゆとりがない幼稚園、保育園を始めとする施設にも音楽を届ける!これからも みんなのことばのチャレンジは続きます。来年度は、すでに予定が埋まってしまっている月もあるという「みんなのことば」の演奏会。ウェブから新規申し込みを受付中です。サポーターも募集しています。詳しくは、NPO法人みんなのことばのウェブサイトをご覧ください。