今朝は、絶滅危機に瀕する動物、ユキヒョウを通して世界とつながろう!と提案する「twinstrust」の活動に注目します。

「twinstrust」は、ユキヒョウを始めとする希少種の研究をする木下こづえさんと、双子の妹、コピーライターとして活動する木下さとみさんのユニットです。今回は、お姉さん、木下こづえさんにお話を伺うことができました。

ユキヒョウはアジアに生息するネコ科動物なんですけども、大型ネコ科動物に分類されてまして1番の特徴は、世界で1番高いところに暮らすネコ科動物と言われていますと、高山に生息していて、雪山や岩山に適応しているんです。形態的な特徴が1メートルほどの長い尻尾を持っているんですけども、長い尻尾でバランスを取りながら、岩山で暮らしている動物になります。
元々、私が動物の研究で、特にネコ科のユキヒョウを研究してたんですけれども研究をしていても、
なかなかユキヒョウのことが一般の人に伝わらなくて...私が動物園でユキヒョウを研究してたんですけれどもユキヒョウの前に来ると、結構皆さんチーターだヒョウだ、ジャガーだって言ったような形で、あまりユキヒョウについてなかなか知ってもらえないっていうことを、私が妹に嘆いていたところま、何か一緒にできることがないかってことで、模索し始めたのがスタートになります。
高山に暮らすユキヒョウの生態をもっと知ってほしい!そこで10年前からお二人で『まもろうPROJECT ユキヒョウ』というプロジェクトをスタートさせました。
私たち「まもろうPROJECTユキヒョウ」と言っていますけれども、ユキヒョウを守ろうとは実は言っていないんです。そのユキヒョウの周りには現地で暮らす人々がいるんですけども、彼らの生活を守ることも必要で、ユキヒョウを軸にその周りを守ることも大事にしています。
ユキヒョウは高山に生息しているとお話ししましたが、そこは人が足を踏み入れれない場所ですので必然的に国境になるんですね。ユキヒョウは12カ国にアジアの中でまたがって暮らしているんですけども、ほぼほぼ彼らがいるところは、実は国境線沿いで、中には宗教対立をしているような軍事境界線もあるんです。それでも12か国みんながその
ユキヒョウを守ろうとしているため、ユキヒョウはアジアの平和の親善大使のような役割を担っていると、私たちは考えています。
ユキヒョウがいることで、アジア中央部の平和を守れるんじゃないかっていったことを同じアジアに暮らす人たちにも知ってもらいたいなっていうところから、こういった取り組みを行っています。
これまでにモンゴル、インドと活動してきて、現在はキルギスに暮らす女性たちへの支援を主に展開する『まもろうPROJECT ユキヒョウ』。村で活動する団体、そして現地のお母さんと一緒にユキヒョウのキャラクター「ユキヒョウさん」グッズを作り、日本の動物園を中心に発売しています。コロナ禍にスタートしたキルギスの支援ですが、先日その協力金で現地にワゴンカーを購入することができ、子どもたちへの環境教育に役立てられています。
ユキヒョウは国境沿いにいて、彼らにとっては国境なんてなくてノーパスポート・ノーボーダーで生きてる生き物ですので、それを研究する私たちなら、やっぱり自分自身もノーボーダーでいなきゃなという風に思ってます。私たちもキルギスという国を元々知らなかった人間ですけれども、国を越えていろんな人たちの輪が繋がっていることを皆が知っていけたら、平和に繋がるんじゃないかと思ってます。
ユキヒョウを知り、生態を知り、住んでいる地域に目を配るとそこには人の暮らしがある。その土地とつながるきっかけが、ユキヒョウ・・・。これからどんな拡がりがあるのか、楽しみです。

「twinstrust」が作るユキヒョウさんグッズや活動について、より詳しくは公式サイトをチェックしてください。