今朝は、外国ルーツの子どもたちの学習教材・カリキュラムを展開する愛知県の団体「NPO法人にわとりの会」に注目します。
小学校で教鞭をとっていた 代表の丹羽典子さん。キャリアのラストに外国ルーツの子どもたちに日本語を教えることとなりますが、、、教科書の漢字が読めない。勉強をドロップアウトしてしまう子が非常に多いという課題に直面しました。
親から見ればペラペラ日本語で友達と会話をしているから何ら自分の子は遜色がないって思うんですけど、一旦教室に入って教科書がそれこそ読めないんですね。漢字で書かれている教科学習に必要な言葉が読めないんですよね。言葉がわからないと、教科の内容もわからなくなってしまうっていう状態に陥って、例えば、ずっと支援している今大学生のHくんっているんですけど、その子は「ブラジルで僕は一番だった」って言ってたんですけど日本に来た途端にクラスでドベになっちゃうんですよね。それもう「自分は馬鹿になったのかな」ってすごく不安になるんだけれども、それが日本語の問題だしある程度日本語をちゃんと勉強してけばそこから脱出できるっていうことは、指導者の方わかるんだけれども、当事者はなかなかそれがわからなくて、とっても不安になってドロップアウトしていくとかいう子が多いんですよね。そこを助けていきたいなと思って活動してます。
文部科学省、昨年発表のデータによると日本語指導が必要な児童生徒数は、ここ10年間で1.5倍となっているというデータがありますが、対応は学校ごとに求められるため、遅れがある地域も少なくないようです。そこで団体では、セミナーやワークショップの開催、さらにオリジナルの漢字カードを作成。さらに8つの国と地域の言葉で漢字を学べるアプリを開発して子どもたちの支援に取り組んでいます。
Hくんは本当に自分が真っ暗な中にいたんだけどその漢字カードを使うことによって、自分の知ってるポルトガル語で言えばこういうことなんだっていうのがわかって、すごく、また勉強するやる気が戻ってきたみたいなことを言っていますね。みるみる何か変わってくっていうか、来て3回ぐらいで目つきが変わってくるので、皆なんかすごく路頭に迷ってるっていうか、どうしたらこの訳のわからない自分らしく生きられない状態から脱出できるんだろうっていう顔の子が、「ちゃんと話が通じる」って変わっていき、高校受験とか終わってこなくなっちゃう子もいるんですけど、「ちゃんとやってるよ」って聞くと良かったっていう感じですね。
最近ではコロナ禍を受けて、あらためて日本語を学びたいという外国ルーツの親御さん世代からの問い合わせも増えてきた、というにわとりの会。多くの人を支え、背中を押す活動の先に見つめる未来のヴィジョンとは、なんでしょうか?
たとえ国を超えた転校しても、その子がその子らしく生きる。それから親御さんが何人であろうと、本人が何人であろうと、自分の望む未来に向かって進んでいってもいいんだって、自分の可能性は諦めないで生きていけるっていう未来を望んでいます。
NPOにわとりの会、代表の丹羽典子さん。お話、ありがとうございました。1つの文字に2つ以上の読み方がある漢字...。これに つまずいてしまっている子どもたちがもしお近くにいたら、ぜひ教えてあげてください。(アプリストアでローマ字「niwatori kanji」で検索してみてください。)詳細はぜひ、団体のウェブサイトをご覧ください。クリック、チェック。その先へ...。お願いします!