今朝は、シエラレオネ共和国で教育支援をおこなう【NPO法人アラジ】に注目します。北海道よりも小さな西アフリカの国、シエラレオネ、良質なダイヤモンドが採掘できる一方で、近年 鉱山の利権をめぐり 政府軍と反政府軍の内戦が勃発。11年間、争いが続きました。

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文化的にも経済的にも、そして距離も日本とは離れたこの国で、活動しているのが、【NPO法人アラジ】です。団体を立ち上げたのは、下里夢美さん。幼い頃にたまたま観ていたテレビ番組に写ったシエラレオネの男の子を観て以来「シエラレオネの人と一緒に 未来を築きたい。」...その想いを胸に生活されてきたといいます。

ドキュメンタリーで出会った男の子の名前がアラジくんって男の子だったんですけれども、アラジくんは内戦中に生まれて6歳のときに反政府軍に家族が襲われてしまったシーンを見ていた男の子でした。彼がそのまま内戦が終わっても孤児となってしまったので、学校に戻れている子もいるんですけれども、自分はダイヤモンド鉱山で鉄くずを探して兄弟を養わないといけないっていうような状況になりました。彼が日本の番組のディレクターさんに「何が欲しい?」って聞かれたときに「勉強がしたい」って言ったのがすごく忘れられなくって。

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食べるものも、着るものも ままならない中でも、「勉強したい」と訴えたアラジくん。彼の想いが、今の団体名に繋がっています。設立当時は学校の備品などを団体で手配、地域に配布するというサポートをしていましたが、ある時から支援のカタチを変更したといいます。

例えば村に昔、国際支援団体が作った井戸があるんですが壊れても誰かが作ったものなので修理ができない・維持ができないという問題があって、それを根本から解決するために現金給付でサポートしています。現金を渡して学校の先生や地域の方が自ら大工さんや給食を手配することで地域経済も活性化しますし、自分たちで自分たちのものを手配できるようになるというサポートで、現金の収支報告書を毎月チェックしたり、子どもたちの健康状態をチェックするサポートをしています。

この他にも、シングルマザーの復学支援など、シエラレオネに暮らす皆さんの生活を支えるNPO法人アラジ。団体が見つめる未来のビジョンを、最後にうかがいました。

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よく「日本も大変なのに、日本の子どもたちに支援すべきだ」とか、いろんな議論も結構今盛んになっているのかなっていうふうに思っております。ちょうどODA大綱(開発協力大綱)の改定の時期でもあったりするので議論が活発になっていくのかなと思うんですけれども、本当に「日本だから」とか本当に遠い「アフリカだから」とかっていうの関係なくて、日本以外の子どもたちをサポートするってよりも「同じ地球に住んでいる子どもたちをみんな公平にサポートができる、日本の外ではなくて同じ地球に住む子どもたちをサポートできる」っていうような、何かそういった価値観が広まればいいなっていう風に思います。

同じ地球に住んでいる子どもたち、みんなが幸せに暮らせる社会を目指す!団体の取り組みについて、より詳しくはウェブサイトをご覧ください。

NPO法人アラジ