今朝は【NPO法人ぷるすあるは】の活動に注目します。
スタジオに団体が作った「絵本」が届いています。タイトルは『ボクのせいかも... お母さんがうつ病になったの』。本の帯には、こうあります「家族の心の病気を子どもに伝える絵本」。
ある日、お母さんが泣いているところを見かけた小学2年生のスカイくん。そこから徐々に、元気だったお母さんから笑顔が無くなっていきます。スカイくんはそんなお母さんの姿を見て
「ボクのこと、キライになっちゃったのかな。」...思い悩んでしまいます。
そんな彼の気持ちを知ったお父さんは、スカイくんにお母さんの病気のことを伝えて... 、というストーリー。
絵本には物語と合わせて、子どもの気持ちに寄り添う対応が解説として掲載されています。
この絵本の絵・構成を担当したのは、小児病院や診療所で医療従事者として活動してきた【ぷるすあるは】の細尾ちあきさん。そして、北野陽子さん。なぜ、こうした題材の絵本を作ろうと考えたのか。団体の北野陽子さんにお話をうかがいました。
もともと精神保健福祉センターという所で働いていたのですがそこでそういったお子さんや家庭と関わりがあったり、子どもたちを応援するようなメッセージを何か届けられないかなあという思いから、そこで出会った子どもであったり、ご家庭であったりといったところのいろんな経験を繋ぎ合わせて絵本の構想が生まれました。似たような境遇で育ってきた方の中では「自分が子どものときに感じていた気持ちであったり、ストーリーがすごく表現されていて、本当に力をもらった」「子どもの時に見たかった」といった声もありますし、同時に「私の体験は違ったな」っていうような声もあったりして。それも絵本、お話の良さであると思うんですけれども、それに照らし合わせながら、いろんなことを振り返りながら読めたり、またそれを誰かと少し一緒に振り返ったり、一緒に読んだりっていうことができる『きっかけのアイテム』になっています。
"ぷるすあるは"ではこれまでに合わせて8冊の絵本を出版。「子どもの気持ち」に焦点を当てた絵本はいずれも高い評価を受けています。先月おこなわれた子ども向けの優れた漫画や絵本などを表彰する「やなせたかし文化賞」では、大賞に選ばれました。絵本を手にとった皆さんに感じてほしい作り手の想い。北野さんにお聞きしました。
まずは自分の気持ちっていうことにフォーカスしてもらったらいいかなと個人的には思っていまして、相手の気持ちの前にまずは自分の気持ちがあったりそれはもしかしたら、子どもだけじゃなくて大人も自分の気持ちっていうことを意外と振り返ったりする機会って案外ないので、そういう意味では子どもから大人までどなたにとっても使っていただけれる物かなと。"ぷるすあるは"がいろんな発信している情報コンテンツというのが、受け取った方にとって何かのきっかけ、何かのプラスアルファになるといいなと思います。
「誰か」を意識することも大切ですが、まずは自分を見つめて、大切にしてほしいという想い。"ぷるすあるは"の絵本は団体のウェブサイト、ウェブの書店でも購入ができます。ぜひ団体のWEBサイトをご覧ください。心の不調をかかえた親と、その子どもたちを応援する「子ども情報ステーション」というサイトも展開されています。合わせてチェック、お願いします。
お話は、【NPO法人ぷるすあるは】北野陽子さんでした。