今朝注目するのは「こそだて」に関する取り組みです。
子どもを育てる「子育て」...、ではありません。孤独な子育て、と書く、「孤育て」です。
地域SNS・ピアッザを展開するPIAZZA株式会社が2020年、1067名を対象におこなった調査があります。「子育て中に孤立や孤独を感じた経験はありますか?」全体でおよそ67%の方が「ある」と回答しました。
頼れる親戚が周りにいない。地域との繋がりがない。育児の悩みを打ち明けることができず、抱え込んでしまう...。そんなお母さん、お父さんたちを助けたい。
そこで立ち上がったのが、有志の皆さん。家庭訪問型 子育て支援ボランティア、「ホームスタート」事業をスタートさせました。
ホームスタートは研修を受けた地域の子育て経験者が週に1回が2時間程度、小さなお子さんのいる家庭を訪問する地域のボランティア活動です。近所のおばちゃんとか親戚のお姉さんのような感覚で一緒に家事や育児をしながら何気ない話をするんですけど、それによってまずはお母さん自身の気持ちが穏やかになったり元気になることで子どもにもそのように関わっていくようなことができる、また地域との繋がりもできていく活動になっています。元々ホームスタートの活動は50年前にイギリスで始まり、日本では2009年からの日本版プログラムを作って今、全国で29都道府県の115の地域で取り組まれています。「お家を訪問する支援って日本の中でも受け入れられるんだろうか」ってトライアルをしてみたんですね。ですけど「何よりも話を聞いてもらうだけでこんなに自分の気持ちが楽になれるのは子育て時には本当に必要。ぜひもっと広げていってほしい」と感想をいただいたんですね。それを糧にプログラムを日本に合わせるような形でやっていったのが最初でした。
お話は、ホームスタートの事業を全国に普及するNPO法人ホームスタート・ジャパンの事務局長、山田幸恵さんです。
"お手伝いさん"ではなく、"友人"のように親子に寄り添うホームスタートのボランティアスタッフ。子育て経験者が近くに居てくれる安心感、、、これは大きいですよね。日本で活動が始まって13年。活動スタート当時「サービスを受けていた」という方からの問い合わせが年々増えているそうです。
利用していただいた方がまたしばらくして「助けてもらったみたいに私も力になりたい」ってボランティアとして参加してくださる方も今すごく増えているんですね。そういう循環というか繋がりも良いなって思います。誰でも、どこに住んでいても、いつでも、気軽に「ちょっと」って助けてもらえる。そういう存在が地域に持てるような、そんな社会がいいなって思いますね。それで子どもたちも地域の人が来てくれて触れ合う機会もできるので、いろんな人と子どもたちも触れ合いながら育っていける。それが続いていくと、また次の世代になってもそういうことが繋がっていくっていう...、繋がりがどんどんできていくような社会が来たらいいなと思って、活動を続けています。
NPO法人ホームスタート・ジャパンの事務局長、山田幸恵さん。お話、お時間、ありがとうございました。ホームスタート事業について詳しくは、団体のウェブサイトをご覧ください。
そして今、近くに居てくれる人が必要な皆さん。ホームスタートを頼ってください。地域によって運営団体が異なりますが、各団体への連絡先が掲載されたページへのリンクもホームスタート・ジャパンのウェブサイトにあります。クリック、チェック。よろしくお願いします。