今朝注目するのは、昨年4月に立ち上がったNPO法人メタノイアのアクションです。この団体が支援するのは、海外にルーツを持つ子どもたち。

法務省によると、いまや日本の総人口の2%が外国籍をもつ皆さん。年々増加傾向にあり、コロナの影響で近年は減少しましたが、今後より増えてくることが予想されます。

ただし、こうした日本で暮らす外国籍の子どもたちの一部には、言葉の壁が課題となり学校に通いたくても、通えない子どもたちも...。この課題解決のために活動を始めたのが、「メタノイア」の代表、山田拓路さん。活動スタートの背景には、ご自身が出会った子どもたちとの思い出がありました。

名古屋にあるフィリピン人学校、フィリピンから来た子どもたちのための学校に就職をしました。そこで出会った子どもたちっていうのはビザの問題。日本に暮らすために必要な在留資格というものを持たない子どもたちのための学校だったんですが、そこで子どもたちと出会う中で、学校に行きたくても行けない小学生・中学生の年代の子どもたちがいることに衝撃を受けたんですね。いろいろ調べていくと、在留資格の問題で学校に行けない子もいますけれど、他に日本語ができないっていうことで学校に行ってたけど辞めてしまった子どもだとか、日本語ができなくて友達が作れなくて保育園幼稚園に行けなくなったような子どもたちがいるということを知ったんですね。外国籍の子どもというのは、義務教育の対象外になっている。ただし希望する子どもは、小中学校に通ってもいいですよといった取り扱いになっています。「学校に行っていない」とか「行っていたけど不登校でなくてもう辞めてしまった」と、学校から籍を抜いてしまったというような外国籍の子どもたちも多数いると言われています。学校に行けないっていう状態がこの社会にあるっていうことで子どもたちが孤独を感じて孤立していくっていうことはあってはならないなということをもって、こういった活動を始めました。

外国籍の子どもたちは希望者のみ、就学が認められています。ただし、言葉の違いが壁となり、小学校に上がる前から孤立してしまう子どもたちも少なくないといいます。この課題解決のために、山田さんは足立区の4箇所で子どもの日本語教室をスタート。学び場としてはもちろん、新たな居場所として子どもたちには欠かせない場所となっています。

来年度には「多様性に触れることができる保育園」の設立も予定されているという「メタノイア」。代表の山田さんが見つめるのは、誰も取り残されない 未来の日本です。

すべての子どもは可能性だと思いますし未来だと思いますし、それを国籍とか言葉とかの壁で遮ってしまうっていうのは本当にもったいないことだと思うんです。どんな子供たちも日本の社会の中で過ごしていけるっていう未来がいいなと思います。その子どもたちが、この社会、日本の未来の中で自分の夢を叶えようとして頑張って、何か素敵なことを成し遂げたら、それはその子どもたちにとってはもちろん僕らの社会全体に、僕ら一人一人にとってもきっと良い社会になるっていう風に僕は考えているので、これからも一緒にその子どもたちと向き合って過ごしていきたいというふうに考えています。

あなたの周りに、もし、言葉の壁が原因で孤立している子どもたちがいたならば、メタノイアの活動をぜひシェアしてください。

NPO法人メタノイア