今朝は、東京医科歯科大学小児科にお勤めの皆さんが院内でスタートさせた ホスピタルアートに注目します。ホスピタルアート...、心を落ち着かせてくれる、病院内に飾られたアート作品を指しますが、東京医科歯科大学では、今週から新たなプロジェクトの運用が本格的に始まりました。

アートが飾られるのは、病棟の中庭。しかも、夕方から夜にかけて、暗くなったころ限定です。絵にはクリスマスツリーが描かれています。ゆさゆさ揺れている そのすぐ側にはシロクマさんがぐうぐう...、寝ているようですね。しかしこの絵を見ると、、、動いています。

そう、このホスピタルアートは、プロジェクションマッピングで描かれています。このユニークな取り組みについて より詳しいお話を、東京医科歯科大学小児科、谷田けいさんに伺いました。

まずキッカケは、病棟にアートを取り入れたことをしたいという横浜市立大学のコミュニケーションデザインセンターの先生とお話があったこと。そのなかで東京藝術大学の先生方との接点があったことから小児科病棟に取り入れる運びに。なぜプロジェクションマッピングなのかというと、アートを取り入れた時、ものを置くとコロナの感染対策が気になるが、映像投影型のアートならば安心。私達小児科医は子どもの病気を治すだけでなく、発達過程を見守る役割もあります。乳児期から幼児期になる過程で気になったものを指差す行動も発達のメルクマールとしてすごく大切になっています。気になるものを見て子どもたちが指差す行動を院内でも自然にやってもらえればと思いプロジェクションマッピングを取り入れました。

プロジェクトを考案後、クラウドファンディングを実施。その結果、目標金額の倍額を超えた支援金が集まり、大きな注目を集めました。そして、いよいよ今週から本格始動したプロジェクションマッピング。第一弾は、先程お伝えしたように、ホリデーシーズンに合わせた内容となりました。すでに子どもたち、そのご家族や、他の患者さんたちに癒やしを与える存在となっていると語ります。

私達の最初は資金を集めて病棟の子どもたちにイイものを届けたいという気持ちでしたが反響が大きく、活動を知ってもらえたのが大きな成果でした。辛い治療をするお子さんたちを医学的な面だけではなく心から癒やしたいという思いで取り組んでいます。病室から1歩出て、歩いてみようというきっかけにもなる、アートをみて前向きになってもらえれば。

*ホリデーシーズン後は、新たなアートが院内に投影される予定

*さらに院内の扉や壁にプロジェクションマッピングを映写する計画も

*心を癒やし、子どもの成長を育む院内のプロジェクションマッピング。

このアイディアが全国に広がると、笑顔が増えそう!東京医科歯科大学小児科、谷田けいさん。お話ありがとうございました。

プロジェクトの進捗は、すでに終了したクラウドファンディングの近況報告のページで確認できます。クリック、チェック。お願いします。

https://readyfor.jp/projects/tmdu-ped_art