今朝は、世界から飢餓を無くすことをミッションに活動するNPO法人ハンガー・フリー・ワールドの取り組みに注目します。

普段の生活で なかなか見えてこない飢餓の問題。世界に目を向けると、飢餓人口は最大8億1100万人。およそ10人に1人が飢餓に苦しんでいます。

世界中の国や団体が様々な施策をおこなうなか、ハンガー・フリー・ワールドでは飢餓に苦しむ人々が自分自身で食料を得るチカラを身に付ける、「自立支援」をおこなっています。

飢餓、と聞くと、食料が足りない状態に苦しむ人々を想像されるでしょうか?食料が手元に無いのに、自立支援。不思議に思われたかもしれません。

しかし、国連食糧農業機関によると、世界の穀物生産量は毎年26億トンを超え、十分な備蓄もあり、食料自体は足りている、という報告があります。もちろん、インフラの関係で事情が異なるケースもあるのですが、なのになぜ、飢餓で苦しむ人が減らないのか。NPO法人ハンガー・フリー・ワールドの四元菜津美さんに解説していただきました。

実は飢餓は2種類あると言われていまして、飢饉と慢性的飢餓分けられる。飢饉はよくニュースでも取り上げられるんですが、干ばつや洪水など自然災害、紛争などの突発的な要因で食べ物が一気になくなって、その結果多くの人が栄養不足に陥ってしまうことを言います。一方、あまり知られてないんですが、慢性的飢餓というものがあります。市場に行けば食べ物はあるにはあるが、何らかの理由で食べることができない状態がずっと続いてることを指します。81100万人の飢餓人口の中でも慢性的飢餓の人たちが多く占めていると言われています。団体は慢性的飢餓に対して活動していまして、食べ物が市場に行けばあるにはある状態なので、じゃあなぜ食べることができないのかという課題を見つけて解決していくこと。なので具体的に自立支援を行っているという状態です。

ベナンやバングラデシュ、ブルキナファソ、ウガンダで活動をおこなうハンガー・フリー・ワールド。食料の調達はもちろん、いかに栄養価の高い食事を摂るか。その土地土地によって変わる 食料に対する課題を見つけ、現地の人とともに解決を目指します。

持続可能な社会を目指すために設けられた国際目標「SDG's」。17ある目標のうち、Goal2に掲げられているのがZero Hunger/飢餓をゼロにです。日本に住む我々も 食を見つめ直すことで達成は夢ではないと、四元さんは語ります。

特に飢餓に直面する人の7割は農村部に住んでいると言われています。こういった人たちは小規模な農家なので雨水に頼って作物を育てているんですね。異常気象などが起こってしまうと、食べ物を安定して作ることができなくなってしまう。その異常気象を起こす原因は何か=二酸化炭素を多く排出してるところ。ではどこが多く排出しているのかというと、先進国。食べ物を残すのがもったいないだけじゃなく、食べ物を残ってしまうことで、それを処理しなければいけないですよね。そうするとまたそれで二酸化炭素が発生してしまうので、飢餓問題ってすごく遠い国の話って思いがちなんですけども私たちの生活とも繋がっているので、ぜひ考えてみてほしいなと思っています。

食糧問題の先には環境問題があり、さらに教育、労働環境...これから育ちゆく子どもたちのためにも今日からできること、一歩ずつ始めていきたいですね。NPO法人ハンガー・フリー・ワールドの四元菜津美さん。お話ありがとうございました。

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NPO法人ハンガー・フリー・ワールド