今朝注目するのは、街の公共冷蔵庫「北長瀬コミュニティフリッジ」です。

20211022k01.jpg

この冷蔵庫が稼働しているのは、岡山駅の隣駅・北長瀬駅前。利用者は事前登録をすることで、生活に必要な食材、日用品を24時間、いつでも好きなタイミングでピックアップすることができます。

20211022k04.jpg

より詳しい仕組みについて、事務局を運営する一般社団法人 北長瀬エリアマネジメントの代表石原達也さんに伺いました。

この取組は海外で広がっている。フードロスになりうる食料品を提供いただき生活困窮者が持って帰る取り組み。コロナの中で困窮者が増える中、岡山でも実施したいと考えた。「いつでも取りに来れる」その管理のため(スペースに)スマホアプリの電子ロックをかけた。生活の状況を確認した方にアプリの権限を提供し、24時間いつでも必要な食べ物(日用品含め)持って帰ることができる。場所は無人。自由に持ってかえることができ、提供する側はデータベース入力・検品のために事務局に持参いただき、その後コミュニティフリッジに置いている。

20211022k02.jpg

コミュニティフリッジ メモ

  • コロナを受け生活に困窮している、そんな声から立ち上がったサービス岡山のコミュニティフリッジには、倉庫、冷蔵庫、冷凍庫が完備。ドイツ、スペイン、イギリスの事例を参考。日本ではおそらく初の取り組み
  • 食料品の情報などはすべてデータベースで登録しているので消費期限切れの食材が渡ることはない。急遽寄せられた大量の食料品には、メールでお知らせを流し、ピックアップを促すことができる
  • 「フードバンクの支給に、時間の都合上 間に合わない」、「自分が生活に困っていると知られたくない」利用者から非常に好評
  • 商品の提供者は企業、個人を含め700名以上ピックアップされる利用者数は毎日60世帯を超える

街に広がる助け合いの心。「密」が気になる今だからこそ、程よい距離感でステキなまちづくりを。と、代表の石原さんは語ります。

我々は「困ったときは、おたがいさまの助け合い」をスローガンにしている。人生の中で生活がしんどい時期に、余裕ある人は助けることができるし、困ったときは助けてって言える世の中が大事。ただ昔のようにご近所、お隣同士の関係が密になりすぎるのも生活に息苦しさを感じることもある。コミュニティフリッジは顔を合わさないけどある種繋がり合っている関係性。色んな所で生きていくと思っています。

20211022k03.jpg

コミュニティフリッジ。いま大阪、兵庫、山口、佐賀でも取り組みがスタートしようとしています。岡山から始まった思いやりの心が、日本中に広がろうとしています。一般社団法人 北長瀬エリアマネジメント、石原達也さん。お話ありがとうございました。コミュニティフリッジに関する詳しい情報は、団体のウェブサイトをご覧ください。

https://communityfridge.jp/