きょう、5月7日の記念日。そのなかのひとつに、「世界エイズ孤児デー」があります。2002年、国連子ども特別総会において制定された国際的な記念日、なんですね。なかなか聞き慣れないワードですが、世界には1200万人のエイズ孤児が居て、今もなお、偏見や差別と戦い続けているといいます。エイズ孤児を支援するエイズ孤児支援NGO・PLAS小島美緒さんにその現状、解説していただきました。

エイズ孤児はエイズによってお父さんお母さんどちらか、または両親をなくした子どもたちを指します。すべての孤児たちがHIV陽性であるわけではないです。国連の世界合同エイズ計画によると1220万人孤児がおり、団体が活動するケニア・ウガンダでも50万人がいます。周りからの心無い言葉、差別偏見にあっていても自分から声を挙げられず、声を拾ってくれる大人が周囲にいないという問題も。

エイズ/HIVの問題。偏見や差別によって親の就労もままならず、貧困となり、子どもたちの学習機会が奪われてしまう。さらに昨今の新型コロナウイルスの影響から、これまでに以上に困窮した家庭も増えているそう。

ケニア・ウガンダのエイズ孤児を支援するエイズ孤児支援NGO・PLAS」では、HIV/エイズに対する正しい知識を発信。さらに貧困の解決を目指し、現地のNGOと事業をスタート。エイズ孤児、そのお父さん・お母さんの支援を続けています。

活動開始当初はエイズ孤児であるだけで悪魔の子と言われたり、触れただけで感染するという誤った認識が広がっていましたが徐々に正しい知識が普及してきている。そのなかでも差別がなくなったわけではなく、その経験から自分を卑下してしまう人も。現地の人が正しい知識を持つ機会を提供していきたい。そのなかで子どもたちが将来に希望を持って、前向きに未来を見つめる後押しをしていきたい。

HIVに対する認識は徐々に変わりつつありますが、それでもまだ、子どもたちやその親に対する風当たりは強いといいます。日本で暮らす私たちにもできることがあります。団体では寄付を募っています。金銭の寄付はもちろん、読まなくなった本やDVDを寄贈することで、その買い取りの査定額が、そのまま支援に繋がります。詳しくは、「エイズ孤児支援NGO・PLAS」のウェブサイトをご覧ください。