今朝は、日本のこども病院で働くワンちゃん、ファシリティドッグの活動に注目します。ファシリティ、日本語訳で「施設」を指しますがどういったワンちゃんたちなのか。日本で唯一、ファシリティドッグ・プログラムを展開している認定NPO法人シャイン・オン・キッズ、森田優子さんに 伺いました。

特定の施設にスタッフの一員として常勤勤務する犬のことをファシリティドッグといいます。シャイン・オン・キッズではファシリティドッグとハンドラーのチームをこども病院に派遣しています。子どもたちと触れ合うだけではなく採血や点滴、リハビリ、手術室への同行。痛い検査への付添など治療のお手伝いもしています。子供同士はお友達。看護師や先生は大人。子供にとっては変わらない立ち位置だが犬たちはその子のその時の精神状態や体調によって犬の方がお兄ちゃんになって、子供が犬に甘えたり頼ったり。逆に元気な時は犬たちが弟になる。立ち位置が変わるなって、見ていると思います。

20101月に、静岡県立こども病院へ勤務し始めた日本で最初のファシリティドッグ、ベイリー。ベイリーは引退する2018年までにのべ2万人以上の子どもたちとふれあい、笑顔を届け続けました。その後、神奈川県立こども医療センター、東京都立小児総合医療センターと、ファシリティドッグが活躍する環境は広がってきています。

静岡の方で昔関わっていたお子さんが今は看護師さんになったり養護学級の先生になったという方も。看護師になった一人の子は病院が大嫌いだったんですって(笑)だけどベイリーが来るようになって病院内で笑顔が増えて、病院に対するイメージや感覚が変わって「看護師になったのはベイリーのおかげだ」って言ってくれています。まだまだ認知度が低いので、こういう犬がいる、こういう犬の必要性を知ってもらうのが第一歩かなと思います。

このコロナ禍で、資金面で課題が生まれ、団体ではクラウドファンディングを実施されましたが実に800名を超える方の支援が集まったようです。子どもたちの、そして親御さんたちの心を支えるファシリティドッグ。より詳しくは、認定NPO法人シャイン・オン・キッズのファシリティドッグ・プログラム、特設ページをご覧ください。寄付も、こちらのページから受け付けています。