今朝、目を向けるのは「障害者アート」と呼ばれるアート分野についてです。このコロナ禍において アーティスト活動をおこなう障がいがある皆さんの制作の場、生活の場が奪われようとしています。

そこで関東、東北を中心にアート事業を展開されている エイブル・アート・ジャパンは試行事業としてオンライン上にアトリエ、そしてスタジオを開設。多くのアーティストがアクセスすることができる機会の提供を始めました。詳しいお話を、団体の坂部認さんに伺いました。

オンラインでの活動としては、まずそもそも交流・創作の場を確保すると言うことで、今まで現場で一緒に絵を描いたり一緒に人形劇に取り組んでいたと言うものをオンライン上でワークショップを行うということをしています。もちろん商品としてお金に替えていくということも作家さんにとって大事ですが、それ以外にも障がいのある方にとってはこういった芸術文化活動に取り組む事は様々な人と交流したり、自分と向き合いながら生活を送っていく機会になったり、あるいは自分の仕事としての"やりがい"みたいなことだったり。そういったいろんな側面があると思います。特にワークショップの場面では様々な方が参加してくださって、一緒に参加している方同士が様々な交流をしていくと言うことも非常に大きな意味があると思います。この事業では障がいのある方とない方が一緒に活動ができると言う枠組みでいろんな工夫を凝らしています。そういった場を提供出来ているのはとてもありがたいことかなと思います。その中で他に障がいのない方が参加したときにそういった方への理解が深まると言う局面もあると思っていて、こういった活動を続けることで輝ける場ができたりとか、逆に社会の側がその方の活動を通して学ぶこともたくさんあるんじゃないかなと思います。

オンライン上にできた「新しい日常」。そこでは、障がいのあり、無しに関わらない今までになかった関係性も生まれているんですね!また、この活動は社会福祉分野にも 新たな気づきを与えたそうです。

福祉施設やそれから障がいのある方が通うアトリエの方のお話を伺うこともあるんですが、非常にこのオンラインでの発信と言うことに関してすごくポジティブな意見をたくさんいただきまして。今まで逆に言うと障がい者福祉の分野というのはオンラインとかITという面では弱い分野だった側面があると思いますが、そういったことが今から皆さんが僕らも含めて一緒に挑戦して勉強していけるんじゃないかなと思います。作品を発信する側面で言うと、別の団体と一緒にパートナーシップを組んで取り組んでいるのは、そのオンライン上のプラットフォームを利用して商品作りを行うと言うプロジェクトですね。例えばエコバックを作ったりTシャツを作ったりって言うことを技術を持っているプラットフォームさんと組んでアーティストは作品を提供すると。それをプロモーションをかけて売っていくと言うような活動を今から始めようとしているところです。

エイブル・アート・ジャパンの、坂部認さん。ありがとうございました。今後は新しい日常の中、アーティストの作品を発信する!この活動が広がることで、新たなアーティストが参加して、アートの未来が、さらに良いカタチで育まれていくはず。

今後の活動について、詳しくは エイブル・アート・ジャパンのウェブサイトをご覧ください。

http://www.ableart.org/