今朝は、去年の9月から続くオーストラリアの森林火災について、その現状と寄付のご案内をWWFジャパン コミュニケーションズ&マーケティング室メディアグループ長山本 亜沙美さんにうかがいます。

Q オーストラリアの南東部を中心に燃え広がっている今回の森林火災。そもそも、なぜこのような自体が発生してしまったのか、あらためてご説明いただけますか?
南半球のオーストラリアでは毎年、夏を迎える12月ころから森林火災が多く発生するが、昨年は9月ころから発生していたとのこと。
オーストラリアの気象庁によると、昨年の平均気温は観測史上最も高く、平均降水量が過去最少だったと発表され、高温と乾燥により例年より鎮火しづらい状況を生んでしまい、被害が拡大してしまったのではないか。
~気候変動が続くことで、今回のような事例が世界中で起こりうる可能性がある?
温暖化が直接、森林火災を発生させることはありませんが、地球温暖化によって大規模な干ばつが起きたり、乾期が通常より長く続くなど異常気象によって森林火災が発生しやすく、鎮火しづらい状況を生んでる。
日本では、温暖化に伴うものとして、台風や大雨などの「水」の被害が拡大しているのも記憶に新しいと思います。12月に開催されたCOP25では、ドイツの環境NGOが発表した「世界気候リスク評価報告書」で、日本が2018年に世界最大の気候被害を受けた国にランクされました。
コアラだけではなく、地球温暖化、森林破壊、野生生物の喪失、などそれぞれの環境問題はどうつながって広がっているのか、ぜひみなさんも考えて頂きたいです。
~(オーストラリアの森林火災の現地の痛ましい写真や映像がニュース、SNSなどで拡散されていますが、現地の状況として入ってきている情報はありますか?
火災が発生している地域は、東部の山地や森林地帯が多く砂漠の多いオーストラリアの中ではきわめて大事な場所。
現在、WWFオーストラリア含め、現地の団体や政府や全力で対応をしている
オーストラリアにしかいない貴重な動物たちが多数生息する場所。これまでに、WWFオーストラリアは今回の火災で焼失した1000万haを超える地域に生息する、12億をこえる野生生物の命が失われたと報告しています。
火災によって被害を受けたコアラを始めとする野生生物の救護や、代替となる生息地を確保するための森林再生活動、残っている森林の保全と、それを確実にするための法制度の強化などを行っています。
Q 今回の森林火災を受けて、WWFオーストラリアではネットワークを通じて寄付の呼びかけをおこなっていますが、日本からも寄付ができるんですよね?。
WWFジャパンでは、WWFオーストラリアへの特設寄付サイトを立ち上げた。サイト自体は英語だが、日本語訳で解説したページを開設している。
https://www.wwf.or.jp/news/4216.html
「yahoo!ネット募金」と検索→「WWF」と検索するとWWFジャパンのプロジェクトが4つ出てくる(常時受付している3つのプロジェクトも表示される)中の「コアラの画像(火災で焼けた木に登るコアラの画像)」をクリックしてください。(2月末まで限定)
https://donation.yahoo.co.jp/detail/174006/
~WWFジャパン