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今朝は、病院で活躍する「人形」についての話題です。国際キワニス日本地区から、吉田浩二さんをお迎えしました。

Q  さぁ、吉田さん、きょうはその「人形」をお持ちいただいたんですが、こちら、どういった人形なんでしょうか?

綿を詰めた白無地の人形キワニス・ドール。小児科の医師がドールの部位を指差して患者の子どもたちから 病状を聞いたり、治療の説明をしたりして、子どもたちから恐怖心を取り除きつつ、診察や治療をスムースに進めるのに役立たせます。

~ちなみに、「キワニス」とは??

「キワニス」は、アメリカのデトロイト周辺に住んでいた先住民の言葉「NUN-Kee-Wan-is」(皆一緒に集まる)に由来しています。そしてこの言葉を冠した国際キワニスクラブは、世界に広がる三大社会奉仕団体の一つとして、世界の80ヶ国でおよそ7000のクラブと19万人のキワニアンが奉仕活動に取り組んでいます。

Q  こちらを、どのように使用するのでしょう?

お医者さんは人形に内蔵の絵を描いて、治療の説明に使っています。人形に注射をしたり、手術の説明にも使われます。看護大学では実習に使われたり、養護学校では児童に体の説明に使われたりと様々な使われ方をしています。小さな患者さんは大好きな人の顔を描いていつも側に置き、退院の時は持ち帰って大切にしています。(これまでに病院や関連施設に贈呈した人形は全国で9万個以上)

Q  この人形を使った取り組みをされているのが、国際キワニス日本地区なんですね?

このドールは、1993年ごろ南オーストラリアで使われ始めました。そして国際キワニスのネットワークを通じ全世界に広がっています。

このような動きを知った東京キワニスクラブも、2001年10月、ボランティア活動の一環として、このドールを制作し、小児科の病院に使っていただこうということになりました。そして2001年ボランティア国際年記念行事に参加して、この年の12月1日に 代々木国立オリンピック青少年総合センターで開かれたフォーラムに、キワニス・ドールを出展したことをきっかけに、本格的な取り組みが始まりました。

Q  実際に届いた反響、いかがでしょうか?

聖路加病院の小児科、大野先生より「夜など、お母さんのいない子供達が抱きしめて寝るんですよ」とお電話をいただきました。 北里病院ではこの頃のおもちゃは鉄やプラスチックが多く、抱いても癒されません。このお人形は抱くのにとてもいですねと、お褒めをいただきました。 順天堂大学山城教授からは「人形は真っ白でなにもないからとても良い、子供達がそれぞれ工夫をするし、それに個性も出ます」と喜んでおられました。

Q  また、チカラを入れている取り組みもあるんですよね?

子どもへの虐待防止活動として、日本地区の各クラブが、その地域に適した具体的な活動を行っています。主なものとして、オレンジリボン運動の参加協力や DV避難施設運営協力、養護施設への支援などがあります。さらに、子ども食堂などの地域プロジェクト、災害支援にも取り組んでいる。

興味を持たれた方は、団体ウェブサイトをご覧ください。

~お話いただいたキワニスドールについて、WEBサイトのチェックをお願いします。

国際キワニス日本地区