今朝は、「ひとりやないで!」という団体をご紹介します。精神保健福祉士で代表の加藤枝里さんにお越しいただきました。

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Q  「ひとりやないで!」どのような活動をおこなっているのでしょう?

自分の親が精神疾患という、子ども向けの家族会(ボランティア)です。悩みの吐き出しや情報交換をすることで、自らの共倒れや社会的孤立を防止する役割を担います。

Q  発足のキッカケは?

私が大学生の頃、母の入院する精神科病院でふと『100人に1人はかかる統合失調症なのに、自分と同じような子供の立場の人が誰一人と面会に来ていない現状は不思議』と疑問に思ったところからスタート。周りの偏見を恐れ、自分の親が病気である旨を隠しながら生活している子どもの立場の人が多いのではないかと思い、Twitterで集まり(家族会)を開こうと声をかけたのが始まり。

Q  活動のポイントは、どういうことになりますか?

精神疾患に対する偏見が強かった時代、病気の親のことは"家族だけ"で解決するものと教えこまれた子の立場の方も多く、初めて家族以外の人に病気の親の話をすることでの安心感を得られるのが1番の共有ポイント。「ひとりやないで!」を体感。

Q みなさんが悩まれているのは、どんなことが多いですか?

【悩みの例】

  • 幻聴や妄想症状が明らかに強いにも関わらず、親が病院に行ってくれない。どのように医療へと繋げたらよいか?
  • 親の病が引き金で、自分の結婚(偏見により、相手方両親や結婚相手が婚約破談等)や就職活動にも影響。
  • 親戚、近所付き合いについて(警察沙汰になることも多いことから)

Q  参加された皆さんから、どんな感想が寄せられていますか?

  • 悩んでいたのは1人ではなかったんだと、安心できる居場所が出来たことが嬉しい。
  • 親と向き合いながらも私生活をも大事にされるスタッフや参加者の姿をみて、自分も社会資源を頼りながら自分の恋愛にも目を向けて見ようと思った。
  • 会に参加して、親の気持ちも理解出来るようになり、辛かった親との過去を許せるようになった。 など

Q  最後に、この活動を通して 広く伝えたいこと、どんなことでしょう?

少しずつではありますが、全国各地に子ども向け家族会の居場所が出来始めています。家族会も立派な社会資源なので、ぜひ自分の悩みの吐き出し口や情報源として利用してほしいです。また、家族会に参加することで親のケアばかりでなく、社会資源を頼りながら自分の私生活も大事にしてよいんだという気づきにもなって頂けたら嬉しいです。

~「ひとりやないで!」の活動について、より詳しくは ウェブサイトをぜひチェックしてください。

https://hitoriyanaide2525.amebaownd.com/