明日(12月1日)は『世界エイズデー』です。そこで今朝は、HIV/エイズについて、予防、啓発、支援をおこなっている「NPO法人ぷれいす東京」の代表、生島嗣さんにお越しいただきました。
Q 今、ご紹介しましたが、明日は世界エイズデーです。どのような日なのか、ご説明いただけますか?
世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定した。毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われている。
Q こちらも改めてになりますが、HIVについて、詳しくご説明いただけますか?
HIVは人の免疫を壊すウイルス。HIVに感染して気付かずにいると、免疫システムが壊れてしまい、普段ではなんともないような病原体が原因となり、様々な症状が出てしまう。この状態を『エイズ』と診断する。
Q 感染者数というのは、どんな状況なんですか?世界は? 日本は?2年前にお話をうかがったとき、エイズの発症を遅らせることができるお話を伺いました。その認知は、徐々に広がっている実感はありますか?(エイズに対する世間の認識は変わってきている?)
前回の内容
1996年から治療がとても良くなり、早期に診断されれば、長生きができるようになってきた。10年前にデンマークで行われた調査による推計では、感染している人としていない人の寿命の差が、12年となった。さらに、最近の海外の推計では4年や7年と、より短いものになっている。
日本では感染に気づいている人が全体の7-8割。気づいている人たちの多くは治療しています。最近のトピックスとしては、U=U(ユー・イコール・ユー)がある。U=U(Undetectable = Untransmittable/検出限界以下なら、感染しない)というメッセージは、効果的な抗HIV治療を受けて血液中のHIV量が検出限界以下のレベルに継続的に抑えられているHIV陽性者からは、性行為で他の人にHIVが感染することはない、ということを表すもの。
近年多くの国際的な研究によって、このU=Uの科学的エビデンスが確認された。多くの人がこのU=Uのメッセージを知ることで、自分自身とHIVとの付き合いかた、パートナーとの関係をより良いものにし、さらには社会におけるHIVに関連したスティグマ(負の烙印)を減らすことにつながります。
~ぷれいす東京の活動については、WEBサイトをご覧下さい。また、明日までの期間限定でぷれいす東京のチャリティーTシャツが販売されています。こちらも合わせて、チェックをお願いします。