今朝は、若者支援をおこなうNPO法人PIECESから塚原萌香さんに お越しいただきました。

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Q  塚原さんは、民間保育園の保育士さんとして働きながら、「もえかん家(ち)」というプロジェクトを立ち上げた!...ということなんですが、どのような取り組みでしょうか?

10代、20代ママが集まる場を作りたいと、ママの家の近くの古民家やコミュニティースペースを借りて、お母さん・家族の支援をおこなっている。子どもがいるが中絶経験があったり、虐待家庭にあったりと様々な背景をもったママが集まる。

ママと繋がった(知り合った)経緯としては、妊娠相談のホットラインの方に紹介いただいたり、PIECESと繋がる子がママになったりといった経緯がある。また、ニーズに合わせて必要な人や団体と繋げることもある。地域の方と一緒にご飯を作ったり、ママの得意なイラストを使って、グッズを作るなど活動中。

Q  そもそも、立ち上げたキッカケは?

自分の原体験や仕事での経験から着想を得た。自分が小学生のころ両親が離婚し、父親が私たち3姉妹を育てくれた。その中、周りのサポートや人に頼らず子育てをしていた親はアルコール中毒になりかけたり、失業したりという経験をした。必ずとは言えないが、親の精神状態はある程度子どもにも影響を与えうると思っている。

また大学時代に児童養護施設でアルバイトを行い、どんな背景があっても子どもは親と一緒に暮らしたいと思っている様子を間近で見てきた経験もあり、親子関係に興味を持ち保育士を目指した。保育士として働きだした中で、「もっと親御さんと関わりたい、親御さんに寄り添うためにはどうしたら良いだろう」と模索しているところでPIECESと出会い、もえかん家での場作りを始めた。

Q  若いお母さんの苦労...塚原さんがママたちと交流するなか、どのような悩みを感じましたか?

あるママは高校在学時に妊娠し、中退せざるを得なかったために中卒資格までしかない。子育てもあるため、正規職員として働きづらく、アルバイトとして働かざるを得ないこと。また、アルバイト先のスタッフから不当に解雇されたことなどもある。他にも同年代の友達は学生生活を楽しんでいるために疎遠になり、周りの同年代の子と親しい関係性が結びづらいことなどが挙げられる。

Q  もえかん家(ち)に集まるお母さんからの声、どのような感想が届いていますか?

あるママは虐待家庭で育ち、家にいることが出来ずに家出をし、彼との子どもが産まれてから彼の実家で暮らしている。彼とはもう縁が切れているが、家には帰れないことから、そのまま彼の家に住まわせてもらっている状態。ママは引きこもりがちなタイプだったが、現在は古民家に来て地域の方と交流することも増えた。また私のことを何気なく自然に会える存在と言ってくれる。

Q  困っているお母さん方を支える「もえかん家」今後、どのような場所として展開していきたい?

今後は地域の方々、行政の方に「もえかん家」のことを認知してもらい、一人でも多くの10代・20代のシングルマザーやママと繋がることができたらと思っている。また、ママに応じて、個別の関わりが必要であれば個別で、また集団での繋がりが必要であれば古民家へと繋げるなど、1人1人に合わせたオーダーメイドの関わり、繋げ方ができたらと考えています。こうして、繋がりができるなかで、ママと血は繋がっていなくても、親戚のような人がたくさん出来ていったら良いなと思っている。

Q  もえかん家を利用したい、応援したい、という方はどちらに問い合わせをすれば良いでしょうか?

NPO法人PIECESのウェブサイトから問い合わせください。または、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」からも寄付を募っているので、ぜひアクセスをお願いします。

~もえかん家について、詳しく掲載されたウェブサイトhttp://www.pieces.tokyo/

https://camp-fire.jp/projects/view/21597