今朝、お越しいただいたのは、『特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)』広報の加藤玲奈さんです。

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私たちAAR Japan[難民を助ける会]は1979年に日本で生まれた、国際NGOです。特定の政治や宗教に偏らない民間の団体で、ご寄付に支えられてこれまでに60以上の国や地域で支援を展開してきました。現在は16ヵ国で活動しています。

まず、災害や紛争が起こったときに被災者や難民の人たちに食料や生活必需品を配付するといった「緊急支援」です。例えば、今、ヨーロッパに中東などの国々からたくさんの難民や移民が押し寄せているというニュースが大きく取り上げられています。そのなかでも特に多いと言われているのがシリア難民です。私たちはヨーロッパの玄関口のひとつであるギリシャで、現地のNGOを通じて、現地にたどり着いたものの保護者のいない子どもたちの支援を行っています。でもこのようにヨーロッパにたどり着けるのはほんの一握りで、多くの人たちは隣の国に逃げたり、あるいはどこにも逃げられない人もたくさんいます。ヨーロッパには今年30万人が流入したといわれていますが、シリアの隣のトルコにはすでに190万人以上のシリア難民が逃げてきています。私たちはこのトルコでシリア難民の支援活動を行っています。トルコにたどり着いた人たちにはまずはとにかく生き延びるための食料などを配付していますが、一方で母国に帰る見通しが立たず、トルコでの避難生活が長引いている人たちのために、慣れない外国での暮らしを支えるコミュニティセンターを運営しています。生活の相談に乗ったり、また隣の国といっても言葉が全く違いますので、トルコ語がわからないために学校に行けなかったり仕事に就けなかったりします。そこでトルコ語や英語を教える語学教室なども開催しています。このように、緊急支援とともに、被災者や難民を中長期的にもサポートする活動をしています。

災害などの困難な状況に陥ったとき、障がいがあったりお年寄りだったりすると、支援物資を取りに行けなかったりするため、より厳しい立場に置かれます。緊急支援を行う際には、特にこうした人たちに支援が届くよう目を配っています。

できる範囲の小さなことでも、本当に助かります。例えば、「マンスリーサポーター」といって毎月決まった金額を寄付していただくシステムがあるのですが、大きな金額でなくても構いません。1日に1本のペットボトルの飲み物、150円くらいを我慢してそれを1年間寄付していただければ、さきほど申し上げたトルコに逃れてきたシリア難民の家族4世帯24人に2週間分の食料や生活に必要なものを届けることができます。またはシリア人103人が生活の基盤を築くためにトルコ語の学習を始めることができます。あるいは私たちは毎年秋から冬にかけて、チャリティチョコレートを販売していますが、甘いものが好きな方がいらっしゃれば、ひと箱につきおよそ200円が寄付になりますし、マンゴーやラズベリーなど色々な味もあってとってもおいしいチョコレートですので、ぜひこのチョコレートを買っていただければと思います。

特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)』広報の加藤玲奈さんからのメッセージは・・・

「世界が混沌としている今こそ、日本の『困ったときはお互いさま』の気持ちを大切に」