「大気から二酸化炭素回収急拡大」(日本経済新聞)
空気中の二酸化炭素(CO2)を回収する技術「直接空気回収(DAC)」の大規模な導入計画が相次いでいます。アメリカの石油・ガス大手オキシデンタル・ペトロリアムなどは、年間最大100万トン回収するプラントを2035年までに70基つくる予定です。
この技術は二酸化炭素を吸着するアミン溶液や特殊な分離膜などを使い、空気中に0.04%しか含まれないCO2を回収します。回収したCO2は水と混ぜて岩石と一体化させて長期間地下に埋め、必要に応じて採掘して燃料に変換する想定です。
吸収したCO2を取り出す際にセ氏100~900度の高温が必要で回収や貯蔵に使うためエネルギーに隣接する地熱発電所の電力を利用するのが効率的です。もうひとつの方法の火力発電所などから排出される高濃度のCO2を集める方法より効率がよいことが求められ、現状の回収コストは非公表ですが、30年に実現をめざし当初は1トンあたり250~350ドルで回収でき、長期的には100~200ドルが目標とのこと。