「Made In Japanの看板商品が一変」(日本経済新聞)

去年2021年の輸出総額はおよそ83兆913億円で、02年比でおよそ1.6倍でした。この間に輸出量、金額とも伸ばした品目にはお茶、化粧品、果物などメード・イン・ジャパンが品質の保証書代わりとなる食品や日用品が目立ちます。

1ドル=130円をつけた2002年と去年の輸出額を比べると化粧品は何と12倍。それをはじめ日用品や食品の伸びが目立つ一方、テレビなどは半分以下に急減し、自動車も海外生産が進んでいて伸び悩んでいます。

化粧品大手の資生堂は「商品の安心・安全が極めて重要で、日本国内にものづくりの拠点を持つべきとの確信がある」とコメント。2019年に栃木県で36年ぶりとなる国内の新工場を稼働させ、その後大阪府、福岡県と計3カ所に生産拠点を設けました。

また日本アニメの海外人気も高く、国境を越えた動画配信の普及が貢献。おもちゃの生産は労賃が安いアジア各国が主流とはいえ、キャラクターを忠実に再現する細部にこだわる製品では日本生産が力を発揮しています。1990年代から減少していた玩具輸出額は2010年代半ばに反転し、バブル期の1990年ごろをも上回っています。 代表的な「ガンプラ」ではアメリカの大手量販店が仕入れをスタートし、海外売上高はおよそ5割にまで高まっていて、今後も海外市場が成長のけん引役と言われています。