「ビデオ会議は人工知能(AI)でパジャマ姿も寝癖も修正」(日本経済新聞)

髪の毛はボサボサでパジャマ姿なのに、ビデオ会議の画面越しに見えるのはスーツに身を包んだ「仕事モード」の自分。そんなビデオ会議で外見をAIで置き換えるアプリを、人工知能(AI)開発会社の「EmbodyMe」が提供スタートです。急速に進化する「合成メディア」と呼ぶテクノロジーの一つで、話し手の顔をおよそ5万のポイントで3次元的にとらえ、表情の変化を詳細に表現。これに「ニューラルレンダリング」と呼ぶ手法を組み合わせ、ビデオ会議の画面上であたかも本人が話しているような映像を生成します。

顔を傾けたり、カメラに近づいたりといった動きにも自然に対応するとのこと。まずはアプリをパソコンにダウンロードし、自分のスーツ姿の写真などを用意すれば、ビデオ会議のカメラの設定から簡単に「変身」が可能で「Zoom」や「Teams」など様々なビデオ会議に対応しています。

合成メディア以外にも、アバターによる会議の「代理出席」の取り組みも進んでいます。情報通信研究機構は表情やしぐさをきめ細かく再現できるアバターの作成ツール「REXR(レクサー)」を開発しました。写真や動画のデータから個人の体つきや関節の位置をAIで解析・推定し、本人の特徴をとらえたアバターを作成。開発者は「目線や雰囲気、喜怒哀楽まで伝えられる」とコメントしていて仮想空間のオフィスなどでの活用を見込んで23年度以降の実用化をめざします。