「偏西風が蛇行しています」(日本経済新聞)

 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は、今年の6月の北米の平均気温が過去30年間の平均値より1.2度高く、6月として過去最高となったというリポートをまとめました。またヨーロッパでも今年の6月は過去2番目の気温の高さでした。

異常高温に大きな影響を持つとされるのが、西から東へ吹く上空の偏西風で、高気圧や低気圧はこれに流されるように西から東へ移動します。北極上空から見ると反時計回りに円を描いたような流れは蛇行することがあります。

アメリカ西部の上空では5月末~6月初めに蛇行が大きくなり、6月下旬にめったにないような大きな蛇行になったとのことです。そして周囲から切り離されて「流れ」がよどむ部分ができ、高気圧や低気圧の動きがほぼ止まる「ブロッキング」という現象が起きます。アメリカ北西部からカナダ西部にかけては、このために背の高い高気圧に覆われ続けるようになった。

6月29日に49.6度を観測したブリティッシュコロンビア州の村リットンで山火事で周辺地域の住民を含む1000人が避難を余儀なくされ、村の9割が焼失。オレゴン州都セーラムの最高気温は観測史上最高の47.2度に達しました。

日本はシベリアの偏西風の蛇行の影響を受け気圧配置があまり変わらなくなり、梅雨前線が停滞して大雨の降りやすい状況が続いています。くれぐれもご注意!