今週のニュースの中から私ジョン・カビラがピックアップしてお送りする「Close Up This Week」。

ヨーロッパでおなじみの路上に置いたテーブルで食事を楽しむ光景。

アメリカのニューヨークでも店内営業が禁じられている飲食店のために、テラス営業を認めることになり、その運用を後押ししたところ、好評だったため、対象地域を拡大。来年も実施することになりました。

最近少しずつ日本でも見かけるようになった背景には、規制緩和があります。国土交通省は6月に新型コロナウイルスによる被害を受けた飲食店支援として道路占用の許可基準を緩め、仮設や清掃の協力などを条件に11月末まで、道路占用料を免除することにしました。

道路をこうした用途に使うということは簡単ではなく、客が沿道にはみ出せば、歩行者や自転車の通行の妨げとなります。一方車道を封鎖すれば、新たな渋滞を生みかねません。国や自治体は地域のにぎわいを生もうと、コロナ発生前から道路など空間の有効利用を探ってきました。今回は占用料免除の申請をお店ごとではなく、商店街や自治体単位とし「街の活性化につなげる」もくろみです。今回の緊急支援は、安全上の問題点や効果を点検する機会にもなるでしょう。

台東区では2013年国の占用規制緩和を受け隅田川の河川敷地にカフェを誘致し、付近の通行量が開設前の2割増になったとされています。空間をうまく生かせば周囲の店の売り上げ増加も期待できる、という成功例といえるでしょう。