【Close Up This Week】

(朝日新聞5月27日)

フランス政府は、労働法改正に反対する労組による製油所封鎖を受け、ガソリンスタンドの休業などで買いだめのパニックが起こったため、6年ぶりとなる石油戦略備蓄の放出を開始しました。他にも19のすべての原発でストを実施したため停電が起こったり、印刷所からの配送が止まって新聞の販売がストップしたりしています。

(日本経済新聞5月27日)  

トヨタ自動車と配車アプリ大手のアメリカのウーバーテクノロジーズは現地時間の24日、戦略提携を検討することで合意したと発表しました。実際の出資額は未定ですが、具体的にはウーバーのドライバーに対して、トヨタ側が車両をリースし、ドライバーが得た収入からリース料を支払う仕組みを構築します。すでにゼネラル・モーターズはウーバーの競合企業であるリフトと提携するなど、自動車メーカーと新興の配車サービス企業は急速に関係を深めていて、世界の自動車関連企業の経営にも大きな影響を与えそうです。

(日本経済新聞5月27日)

世界最高峰エベレストで、日本の女子大生、南谷真鈴さんが昨日登頂に成功し、日本人では最年少の登頂になりました。また大西洋を単独横断する国際的なヨットレース「トランザット」の主催者はイギリス南西部プリマスからおよそ3週間かけてニューヨークまで到達した最後の完走者が日本の北田浩さんだったと発表しました。日本人の出走、完走とも初めてということです。

【JK PICKUP】

アメリカのオバマ大統領は今日の伊勢志摩サミットの後、現職のアメリカ大統領として初めて被爆地の広島を訪問します。これに先立ち、朝日新聞の単独書面インタビューに応じ、広島訪問、米中関係、沖縄問題については回答したものの、世界経済や対テロ、難民問題については回答がなかったとのことです。オバマ氏は訪問について「広島が思い起こさせるのは、戦争は罪なき市民に、途方もない苦しみと喪失をもたらすということだ」と述べ、被爆地から世界に対して、戦争の悲惨さと「核なき世界」を訴えることを明らかにしました。オバマ氏は広島訪問について「第2次世界大戦で失われた何千万もの命に思いをはせ、敬意を表するためだ」と説明。広島訪問に米国内で異論もある中で、「敬意」という言葉で、戦争で命を落とした米軍兵士も含めて配慮した形です。そのうえで原爆投下により、多くの市民が亡くなった広島を、戦争の悲惨さを示す象徴的な場所と米国大統領が位置づけた発言として、注目されています。