航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに、解説いただきます。今朝は「パスポートが変わる」というトピックについてお話を伺います。

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J.K. 週明けから5年ぶりにパスポート自体が変わるそうですね

鳥海: 前回は新型コロナのパンデミック最中でしたが、出入国のスタンプを押すページに葛飾北斎の富嶽三十六景が印刷されました。今回は顔写真のページにプラスチック基材が使われ、名前などの個人情報がすべてレーザープリントされます。顔写真は3か所に使われ、そのうち1か所は傾けると誕生日に切り替って表示されます。偽造が困難になることで、よりセキュリティが強化されます。

J.K. パスポートの発行は手続きが面倒でしたが、これは変わるのでしょうか

鳥海: はい、戸籍謄本などの書類を取得して、基本的に申請と受け取りの二回、窓口に行かなければなりませんでした。しかし来週月曜日の24日からは新規を含め全ての申請がオンラインでも出来るようになります。その場合はマイナンバーカードとマイナポータルアプリに対応するスマートフォンが必要で、アプリのカメラ機能を使って自身で顔写真やサインを撮影して申請します。これによって受け取りの1回だけで済むことになります。

国によってはパスポートの有効期間が6ヶ月ないと入国できないという国も多いので、そろそろパスポートが切れるかも、という方は早めに手続きをして更新されることをオススメします。

J.K. 手続き以外にメリットとデメリットがあれば教えて下さい。

鳥海: 申請料金は若干ですがオンラインの方が安くなります。そして受け取りまで今後はお札などを刷っている国立印刷局で一括して作成されるため、発給までに2週間近くかかることになります。

J.K. マイナンバーカードを使ったDXの一環というわけですね

鳥海: とにかく写真については要注意です。一般的に運転免許証もパスポートもいわゆる「盛っている」加工した写真については、下手をすると規格外と判断されて申請に通ることができません。小顔にしたり目を大きくしたり、顔のパーツを加工することや、カラーコンタクト、笑うなどの表情の変化は顔認証ができないのでNGです。かえって手間がかかることも考えられます。ありのままの表情の顔を撮影しプリントしたものや、撮ってもらうなどして添付するようにすることがポイントとなります。