今週はITジャーナリストの三上洋さんに、「Instagramの10代利用に制限」というニュースについて解説していただきます
三上: おはようございます。
J.K.: 親としてはティーンのSNS利用は危険もあるため心配です
三上: Metaは先日、保護者の見守りのもとで10代の利用者向けの「ティーンアカウント」をInstagramに導入すると発表しました。10代利用者にコンタクトができる人や彼らが見るコンテンツを制限する保護機能を組み込んでいます。たとえば美容整形、暴力を含むコンテンツは表示されませんし、年齢確認も厳格化されます。。
J.K.: 従来のペアレンタル・コントロールとはどう違うのでしょうか
三上: 今までの制限と比べるとかなり厳しい制限です。非公開アカウントになるほか、保護者がDMのやり取りの相手を把握できる。また夜間は通知がオフになり、1日の利用時間も限定できます。従来までのゆるい制限ではなく13歳から17歳はこれらの制限が自動適用され、制限を外すには保護者の許可が必要です。
J.K.: なぜここまで厳しい制限をかけるのでしょうか。
三上: アメリカは未成年のSNS利用のトラブルが議会で大きな問題になっていました。知らない大人とのつながりからの性的搾取、SNS依存、インスタ映えの写真や動画がメンタルの問題となり拒食症やうつ病の原因となっていることが問題視されています。インスタグラムは規制が遅れていた分、思い切った制限をかけた形です。
J.K. 今後はどうなるのでしょうか。
三上: 海外では年内に、日本では来年初頭からこの機能が導入されます。インスタグラムだけでなく、同じMeta社のThreadsやFacebookにも反映されるでしょう。他のSNSでは、Xはイーロンマスクが規制に消極的、TikTokはアメリカの禁止法案への対処が優先のため、規制は来年以降になりそうです。ただ今回の制限は、10代からは大きな反発を生むでしょう。場合によっては規制が少ない他のSNSが流行する原因ともなりかねません。
J.K. ITジャーナリストの三上洋さんでした。