経済評論家の加谷珪一さんに「クレーンゲームがアメリカで人気」という話題について解説して頂きます。

J.K. クレーンゲームの人気は、日本でもかなりですよね。

加谷: かつて日本ではアーケードゲームが大流行となり、大手セガは全国各地にゲームセンターを展開していました。ただここ20年、ゲーセンの数は激減、コロナの影響でさらに状況は悪化していました。ところが、クレーンゲームだけは別格で、コロナからの回復もあり市場には追い風吹き始めています。

J.K. 今やゲームセンターではクレーンゲームがメインかも知れません

加谷: ほぼそうなっており、クレーンゲームに特化したフロアを提供するゲーセンも登場しています。ボウリングなどのスポーツ施設を運営する「ラウンドワン」もこのブームに目をつけ、クレーンゲームを充実させています。

J.K. この動きは日本だけではないようですね。

加谷: アメリカではこれまで本格的なクレーンゲームの施設はありませんでしたがネットでアニメを見た人がキャラクターの景品欲しさに来店する、という流れが確立しており、市場は拡大しています。

JK アメリカの事業は好調なのですか?

加谷:先ほどのラウンドワンでは、すでにアメリカでの営業利益が日本国内を上回っています。アメリカの人口は日本の3倍もあり、かつ今後も人口の伸びが期待できますから、事業者としてはやはりアメリカ市場に注力するということになるでしょう。

J.K. とはいえ一過性のブームというリスクもありますね。 

加谷: アーケードゲームは初期投資額も大きく、そのリスクはあります。しかしながら、アメリカは所得が高く景気も良いですから、飲食店などを含めた総合的な事業展開をすることでリスクを減らせるという狙いです。