生活経済ジャーナリストの和泉昭子さんに、生活経済の観点から解説していただきます。今朝は「4月からの値上げラッシュ」についてお話をお伺いします。

J.K. 最近、値上がりのニュース、聞かない日はありませんね。

和泉:そうですね。生活の基盤である水光熱費やガソリンは前年比約2割、ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品は15%以上、小麦を原料とするパンや麺類などの食料品、中でも食用油は33%、輸入牛肉は10%超の値上がりとなっています。

J.K. そして、今日41日からも、様々なものが値上がりするようですね。

和泉: 首都高速の通行料金、外食(鳥貴族など安さがウリのチェーンも)、タイヤな ど石油化学製品、クリーニング代なども。5月にはまた電気代が大幅アップする予定です。

J.K. この値上がり傾向は、今後も続くんでしょうか。

和泉: 国内企業物価指数は直近、前年同月比で9.3%も上がってオイルショック以来の高水準となっています。しかし消費者物価指数はそこまで上がっていません。日本人は「値上げに過敏」なので、これまで企業が独自の工夫とガマンで吸収し続けてきたのですが、とうとう耐え切れなくなり、価格への転嫁が始まりました。ウクライナ情勢等にもよりますが、円安も進んでいますので、価格上昇は続くと思います。

J.K. 自衛策としてはどのようなことが考えられるでしょうか。

和泉: 賃金の低迷、コロナ禍等で、多くの家庭では既にできる限りの節約を行っていると思います。今回の値上がりは生活全般にわたっていますし、上昇率も大きい。もう節約だけでは防衛は難しいと思います。そこで、副業を始める、専業主婦の妻も働く、不要品(特に貴金属が上がっている)を売る、さらに、物価が上昇すると連動して値上がりする金融商品に投資するなど、収入を上げる工夫が必要だと思います。