今週はITジャーナリストの三上洋さんに、「中古スマホ事情」について解説していただきます。

J.K. 先月発売された「iPhone 13」など、最新機能を備えたスマホが次々登場、一方で中古スマホの人気が上がっていると聞きます。

三上: 中古スマホは2020年度には販売台数が過去最多となるなど、年々需要が高まっている。毎年10%以上の成長。理由は

  1. 端末の高価格化 20万円を超えることも、総務省の割引規制もあり
  2. 3-4年前のモデルでもSNSや写真撮影なら十分に使えるスペック
  3. SIMフリーが一般化。携帯電話会社を問わず使えるようにまた最新機能を全て使いこなせない、中古スマホ購入者は自分が必要な機能だけを求めるケースが多い。

J.K. どんな機種が人気なのでしょうか。

三上: 例えば指紋認証の機種が人気。コロナ禍でマスクをしていて顔認証が難しいため。9月の中古スマホ販売数ランキングを見ると、上位10機種のうち8つが指紋認証の機種となっている。iPhoneは以前の機種でも最新機種でも同じ操作体系で使える

J.K. 中古ということで値段もこなれてきていますよね。

三上: 例えば最新機種では10万円を超えるものが中心だが中古はおよそ2万円と5分の1程度の金額で購入できる。また下取り制度やユーザーが買い替え時に前のモデルを売る習慣ができたことにより、中古端末の供給が安定してきていることも要因の1つ。

J.K.: 注意すべき点はどんなことなのでしょうか。

三上: 注意すべき点は...

  1. 中古なので故障リスクがある。初期不良や短期間の不良を保証してくれる販売店が望ましい
  2. 中古ではバッテリーがもたない場合が多い。販売時にバッテリー残り容量を表示する店のがいいだろう。
  3. オークションやフリマアプリでの個人売買は避けたほうが無難。ローン残債の未払いリスクなどがあるため

ITジャーナリストの三上洋さんでした。ありがとうございました。