日経BP総合研究所上席研究員の品田英雄さんに、昨今のコンサート会場事情について解説していただきます。

J.K.: 東京五輪とパラリンピック開催があって、都内のコンサート会場は大規模会場が使えないことなどで大きな影響を受けました。

品田: 客席が万単位大規模会場はオリンピック関連で使えない期間が長引いた。老朽化のための立て替えなども含めて、東京五輪による「仕切り直し」を見込んで、新しい会場がどんどんオープンしたがコロナ禍でダメージが。

J.K.: 昔で言う新宿厚生年金会館、中野サンプラザ、渋谷公会堂、NHKホールなど老舗のホールがクローズやリニューアルして、様変わりしましたね。またスタジオコーストやZEPP東京のクローズも予定されています。

品田: 豊洲や辰巳の湾岸地区、池袋や横浜などが、注目されるようになり、キャパシティ2000席から3000席という中規模なホールが増えました。ライヴ産業はアーティストにとって、大きな収入源だったのが影響を受けた ものの、押さえにくかった会場が押さえやすくなったという声も。

J.K.: コロナ禍で開催の難しさを経験した会場は今後どのようになるでしょうか。

品田: 観客をフルに入れられない分、VR中継などの技術で配信を中心とした工夫は今後さらに盛り上がっていくことになりそう。