藤代: 今更ながらですがNYダウとナスダックについてです

J.K.: まず基本からですが、どういう違いがあるのでしょうか

藤代:NYダウはアメリカ代表する30の企業で構成されます。伝統的な大企業が殆どです。ジョンソンアンドジョンソン、コカコーラ、マクドナルド、エクソンモービル、ゴールドマンサックス、ビザ、ディズニー、アップル、マイクロソフト、などです。

ナスダックはハイテク株が多めで、アップル、マイクロソフトは、こちらにも含まれています。その他ではグーグル、アマゾン、acebookなどがあるほか、半導体関連、バイオ株、話題のところではコロナ治療薬レムデシビルを作っているギリアド社などテクノロジー勝負の若い会社が含まれます。ちなみにNYダウは人間が30社を厳選しているのに対して、ナスダックはナスダック取引所に上場する企業全ての平均株価です。

J.K.:最近は、ナスダックが市場最高値を更新していますね。

藤代:今はコロナでむしろ業績が上がるよう企業が注目を浴びています。ここで、歴史を遡ると、ナスダックは2000年頃のITバブルでは、文字通りバブル的に急上昇しました。その後最高値を更新するのに15年くらいかかったので一時期はあまり注目されていませんでした。最近はGoogle、アマゾン、Microsoft、アップルが特に上昇していて、連日のように最高値を更新。今アメリカの個人投資家では、ナスダック銘柄を買い漁るのがブーム化しています。

J.K.: これはバブルの兆候ですか?

藤代:今週、象徴的なことが起きました。先ほど名前をあげた4社の時価総額が日本の東証の全上場企業の合計3700社の時価総額を超えました。実は最近のナスダックの値動きを、2000年のITバブル時と重ねて見ると、不吉なことにかなりそっくりな形になっています。だからと言ってバブルかというと、それは微妙です。株の難しいところは、バブルは弾けてみないと、それがバブルだったかどうか、わからないんです。