藤代 : 今朝は最近のアメリカ経済での消費を中心にデータを紹介したいと思います。

J.K.: アメリカでは1122日が感謝祭終盤のセール日「ブラックフライデー」ですね?

藤代:アメリカの消費を象徴するものといえば、まず住宅ですが、相変わらず好調です。昨年後半から今年の前半にかけて、住宅ローン金利上昇の影響を受けて一時的に落ち込んだものの、ここに来て再び増加基調で、落ち込みの大部分を埋めています。アメリカは住宅販売の9割近くを中古住宅が占めますが、特に最近は新築マーケットが急激に回復しています。今週発表されたアメリカの10月住宅着工件数は2008年の住宅バブル崩壊以降で最も強い数値でした。建設業者に対するアンケート調査をみても、活況を呈している様子です。

J.K.: 自動車も好調と聞きますが、どんな具合ですか?

藤代: 現在の販売台数は年間1700~1800万台ペースで推移しています。過去数年は高水準横ばいといったところです。なかでも好調なのは「ライトトラック」と呼ばれる日本では滅多に見ない形の大型乗用車。荷台がついているような、キャンピングカーの様なタイプの車です。当然、値段は高くなります。販売台数はさほど変わらなくても、内訳では高級車が増加傾向にあるわけです。

J.K.: 好調ということですが、先行きのリスクはどうですか?

藤代: リスクといえば米中貿易戦争です。この話をする時には、トランプさんが来年の大統領選で負けると「トランプさんが始めた関税が撤廃されて、景気が良くなるのではないですか?」という質問を頂くことがあります。答えは恐らくNOです。

日本ではトランプさんが暴走して関税を設定したというイメージがよくあります。しかし一方の野党民主党が関税に反対しているかというと、そうではありません。また与党共和党の中にも関税を撤廃しようという動きはほとんどありません。

したがって、貿易戦争そのものは長期化すると思いますので、それが何らかの形で個人消費の減速を招いたときは警戒姿勢を強めないといけません。