藤代おはようございます。今朝はW杯の経済効果について、少し変わった見方を紹介します。

JK: やはりプラスの経済効果があったのではないでしょうか?

藤代: 結論から言うと、プラスの効果があった可能性が高いです。日本代表は大健闘しましたから、人々の心理面が明るくなったと思いますし、そうした状況であれば、財布の紐が緩むと思います。経済効果の額は数百億円から最大で5000億円くらいといわれています。多少なりともプラスの効果があったのは事実だと思いますが、そこまで実際のプラス効果は大きくないかも知れません。

JK:バーなども賑わってましたし、スーパーでもお酒やおつまみの特設コーナーがありましたから、消費が増えたんじゃないですか?

藤代:実際、お酒や惣菜、宅配ピザの売行きが好調だったとの声が聞かれます。試合時間が遅かった関係で、自宅で観戦を楽しまれた方が多かった、ということでしょう。ただ、こうした行動にはマイナスの経済効果が隠されている可能性があるんです。

JK:どういうことですか?

藤代: 試合観戦に集中するということは外出を控え自宅にいることを意味します。だからその分消費が減ります。また特にヨーロッパでは、仕事に行かない、集中しないので、経済活動が減速するという悩ましい問題があります。ワードルカップに限らず私たちが耳にする「○○の経済効果はいくら?」という数値は、こうしたマイナスの要素を計算していません。したがって、過大評価になりがちなのですのが、こうしたマイナスの影響を考慮して、最終的にどうだったかということを判断しなければなりません。それでも日本代表の活躍は心理面の改善を通じて経済にプラスの影響を残したと思います。細かい数字はともかく、心理面の改善を踏まえると、夏場は消費に期待できるんではないでしょうか?