藤代: NYダウは183ドルと一時1月の上昇分を帳消しにするほど下げましたが、最終的には安値での買いが入りました。(軽く今後の展望を)そして本日お話ししたいのは仮想通貨「ビットコイン」について。 最近、価格が大幅に変動していることもあって脚光を浴びています。
J.K.:ビットコイン。ここ数年話題ですが、そもそもどんなものですか?
藤代: 簡単に言うと、世界共通の通貨。伝統的には金(ゴールド)がその役割を 担ってきましたが、その電子版のようなイメージです。ちなみに今は1ビットコインあたり9万円くらい。ビットコインはここ5年くらいで世界中にじわりと浸透していて、日本ではビットコインで支払える店が実際に増えています。
J.K.:マウント・ゴックスという取引所の事件があったものの、ビットコインの取引はその後も活発で、値段も年明けに過去最高を更新したようですね。
藤代:その背景にあるのは中国の通貨人民元が安くなっていること。人民元は自由な為替取引が認められていないため、中国の国民は人民元相場が下落すると、更なる人民元安に備えて、今のうちに人民元を手放して他の資産に替えておこうとしています。日本は自由に為替取引ができるので、そのような動きはさほど影響しないでしょう。
J.K.:このビットコイン。更に広がりそうですか?
藤代: 個人的には中長期的に今後も広がると思います。というのも、実は世界的では政策的に現金離れが促されているので、クレジットカードの活用が進むのはもちろん、ビットコインも使われ始める可能性が高まっています。一例として、ユーロ圏では500ユーロ紙幣(約6万円)が廃止されたほか、高額の現金取引を制限し始めています。理由は現金だと取引履歴が残らないので、犯罪や脱税の温床になるからです。既にイタリア、フランスでは 1000ユーロ以上の現金支払いを店側が拒否できるんです。高額商品を現金で買おうとしたら、カードしか使えない、なんていうことも考えられます。なのでビットコインや電子マネー等、仮想通貨が広がる可能性はあります。