2024.02.04 ON AIR
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
中田英寿さん群馬県の旅の模様をお届け。
今回は、前橋市で年間100種類もの野菜を栽培する「良農園」をご紹介。
代表の伊能友和さんにお話をうかがいました。
お父様の後を継ぐ前は、美容師のお仕事をされていた友和さん。農業の仕事は、まずはお父様に教えてもらい、基礎を学びました。
そんな中、このままでは先輩方・お父様を抜くことができないと感じた友和さんは、自分の野菜が食べられたらいいなという飲食店を食べにいきました。
前橋は、もともと小麦の街ということもあり、イタリアンや麺のお店が多数ありました。
このようなお店に自分の野菜があったら、と思った友和さんは、お会計の時に名刺を置いて「自分の野菜作ってるんです」と何件も回ったそう。
その努力が実って、実際に連絡をくれたシェフとの交流が始まります。
そして知り合ったシェフから、「イタリアの野菜など、西洋野菜を作ってほしい」とリクエストされ、西洋野菜を作り始めます。
前橋の気候条件も手伝って、西洋野菜の栽培は順調なスタートをきりました。
その後、その野菜はイタリアンやフレンチのシェフたちのあいだで話題となり、南青山のフレンチ「ラ・ロシェル」で使われるなど販路を拡大していきました。
一方、スーパーなどでは、一般の消費者に受け入れられるまで時間がかかったそうですが、
その野菜をどうやって使えばいいか、シールをつけるなど、工夫をして、認知を広げていきました。
さらに伊能さんは、野菜ソムリエの資格も取って栄養面でもアピールしながら販売を促進しているそう。
今後の目標として、「魅力のある農業っていうのをもっと伝えていかなければいけない」と語ってくれた友和さん。
「子供のなりたい職業ランキングの中に”農業”を本気で入れたいと思ってるんですけど。それが思ってもらえるってことは、まず魅力があって稼げるからだと思うんですけど。そうになれるように、自分は地作りをやっていければなと。」