TDK VOICES FROM NIHONMONO
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旅するにほんもの

鳥取 陶芸家・前田昭博さん

日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。

中田英寿さん鳥取県の旅の模様をお届け。

今回は、陶芸家・前田昭博さんにインタビューしました。
前田さんは、「白磁」という白い磁器にまつわる技術で人間国宝にも認定された方で、
生まれ故郷の鳥取で活動を続けられています。

1954年 鳥取生まれの前田さん。
ろくろを回して形を作っていくことの楽しさが原動力となって、大阪芸術大学の工芸学科を卒業と同時に
鳥取へ戻りご自身の窯を設立されました。

ですが、いざ始めると甘くはなく…。ろくろを回すだけ以外の習ってないことあることに気づき、
それからは結構大変だった、とのこと。

“美しい形”がどんな形かを考え ろくろの稽古を行い10数年経った頃、日本で1番大きな陶芸のコンクールで
優秀賞を受賞しました。その時に初めて、一生陶芸やれそうだなと感じられたとか。

なぜ「白磁」を選ばれたのか。
この先も陶芸家をやっていくのであれば、まだ日本で可能性のある・これから作られていくジャンルではないかと考えた前田さん。磁器の中で「白磁」や「青磁」に可能性があったそう。

“そんな大それたものは生活が成り立たないからやめとけ”と言われたそうなのですが、
それ以上に「憧れ」・「好き」という気持ちが強かった。
絵を描くなどしていた時期もあったそうですが、4、5年後には白磁をやろうと決断されました。

前田さんの白磁は ろくろで形を作った後に ある程度の硬さになったところで、表面を指で押さえます。
その指の痕は最終的には削られるので見えなくなるのですが、それが作品のニュアンスに大きな影響を
与えているそう。

誰かに教わってないからこそ、生まれた方法。それを突き詰めた結果、人間国宝に認定されました。
前田さんの作られた作品は公式サイトで ご覧になれます。

やなせ窯
http://yanasegama.com/index.html

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