TDK VOICES FROM NIHONMONO
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旅するにほんもの

山口 あんこう 下関漁業

日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。

中田英寿さん山口県の旅。

今回伺ったのは、あんこうの水揚げ量日本一という下関市。
下関市で底引き網の漁業をおこなう会社「下関漁業」代表の大山雅紀さん、そして実際に漁をおこなう森本義幸さんにお話をうかがいました。

昔はあんこうの価値というものが、高くありませんでした。
下関でブランド化されたのは ここ15、6年のことで、今は「水揚げ量日本一」という点もアピールしながら認知を広げています。

漁獲量が多い理由は、漁場に恵まれていることから。長崎県の対馬の周辺が豊かな漁場となっていて 辺りまで漁に出かけるんだそうです。

「下関漁業」で取れるあんこうは、メインで2種類。
単に「あんこう」と呼ばれるものと「きあんこう」という種類があり、一般に広く流通しているのは身がしまってが大きい「きあんこう」の方なんだそうです。
 
また、漁の仕事をして46年という森本さん曰く
「いいあんこうとは、腹がふくれているあんこう。なぜなら、そういうあんこうの方が肝が大きいから」ということ。

あんこうの漁は午前1時から「競り」がおこなわれます。
なぜそんなに早い時間に競りがおこなわれるかというと、その時間だと終わった後の福岡・広島などの卸売市場の競りに間に合うからだそう。

いったん漁に出たら6日間は海に出たまま。その後 港に持ってきて魚をあげたら また出ていく ということを月に4、5回繰り返しています。2時間、3時間おきに網を引っ張る為 1日1時間睡眠というハードなスケジュールですが、「船を安全に運行させるため、さらに、漁のことを考えていると寝ていられない」ということ。

中田英寿に"仕事の楽しみ"を聞かれたお二人。
森本さんからは「漁獲が上がるそれが1番楽しみ、もうそれ以外に何もないです。」との言葉が。


そして、下関漁業の大山さんは次のように語ってくれました。

「誰でもやれることではないですよね。それをやれるっていうことが やっぱり楽しいというか、責任だと思う。これを次世代に残していくにはどうしたらいいかを考えていって、続いていくようにできれば。自分にとってはそれが楽しみ。」

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