2022.12.11 ON AIR
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
中田英寿さん福井県の旅。
1804年創業の汐うに(雲丹)専門店、天たつ・天野準一さんのお話をうかがいました。
200年以上の歴史がある天たつ。天野準一さんは11代目として汐うにの発信をされています。
天たつがうにの専門店になったのは、3代目から。
地元を統治していた福井藩の松平家に「戦争に持ち歩ける保存食を作る」よう命じられたことが始まります。
その後、将軍家や各大名への贈り物として用いられるようになります。
うには雑食です。
食べるものひとつで、その身の味は全く異なるものとなるので、例えば北海道・函館の噴火湾の昆布で育ったウニは、昆布の旨味を感じることができます。
一方、福井のウニは磯の香りが芳醇。
その土地土地の”うに”の良さを見極め、マッチした塩気をまとわせ、熟成期間をおき、それらをブレンドした”うに”が天たつの汐うにとして出荷されていきます。
「お酒のアテとしてはもちろん、おにぎりの具材にしても美味しいんです。」
「熱々のごはんを塩でにぎって、汐うにを小指の先くらいうめると熱でとけます。それを焼海苔で巻いて食べる。この食べ方を広く知ってほしいんです。」
上質な天たつの汐うに。
後世に残していくために海外の”うに”を活用する取り組みや養殖の研究を進めるなどして、対策をとり始めているといいます。
「この汐うにを200年後に残したい。そして、日本中の人はもちろん世界の人に汐うにで幸せになってもらいたいんです。汐うににしかない味わい、うまさ、喜びがあります。」